「ことばの学校」が 英語版読むとくメソッド®
『YOM(よむ)-TOX( とっくす)®』を開発
株式会社 理究 ことばの学校事務局
リーダー 須藤 孝行 氏 / 英語教務主任 石井 直樹 氏
『YOM-TOX®』とは、読むとくメソッド®でおなじみの「ことばの学校」が開発した英語版メソッドだ。読むとくメソッド®とは、良書を多読することによって語彙力と表現力を養い、真の国語力の土台を育むことを狙いとしているが、『YOM-TOX®』もまた、良書を多読することによって、語彙力と表現力を養い、真の英語力の土台を育むものだ。
『YOM-TOX®』の特長や詳細について、(株)理究 ことばの学校事務局のリーダー、須藤孝行氏と教材開発に携わった石井直樹氏に話を伺った。
塾や保護者のニーズに応えて開発された『YOM-TOX®』
良書を多読することを通じて、より多くの文章に触れ、有機的に語彙力・表現力を高め、能動的に文章読解に取り組む意欲を育て真の国語力の土台を育むのが「読むとくメソッド®」。
「おかげさまで、現在約400教室の塾で導入していただいています。ある大手塾さんでは今春いっきに60教室で採用していただきました」と須藤氏は語る。
「読むとくメソッド®を活用いただいている塾さんから『この英語版はないんですか?』とのお問い合わせが次第に多くなったものですから、そのニーズに応えて『YOM-TOX®』を開発することにしました」
従って、そのコンセプトは同じだ。
「言うまでもなく、言語学習は土台づくりがとても重要です。国語であれ英語であれ、良い本をたくさん読んで語彙力・表現力を蓄えておかなければ、〝生涯にわたって活きる力”にはつながりません。単に入試のためだけとか、あるいは検定試験合格のためだけの学習となると、仮に試験は乗り切ることができたとしても、動機づけの1つとして有効ではありますが、その力は一過性のものに過ぎません。一時的な試験勉強だけでは本当の意味で力が身につかないことを自らの体験として知っている方も多いと思います。実は塾さんからだけではなく、保護者からも直接『英語版はないのですか?』というお問い合わせをいただくことが多くなり、私たちの根本的な考え方が受け入れられるようになってきたという手応えを感じているところです」(須藤氏)
良書多聴・多読とオールEnglish
『YOM-TOX®』の対象学年は、5、6歳児から中学生までと幅広い。読むとくメソッド®の特長をそのまま引き継ぎ、さらに英語学習ならではの工夫を盛り込んだ英語学習システムだ。読書教材には、オックスフォード大学出版局のORTシリーズ(Oxford Reading Tree)を採用。これはイギリス本国では80%以上の公立小学校で国語の教科書として使われている教材だ。レベルは10段階で、各レベルに12〜24冊が揃い、全部で200冊を超える良書が用意されている。
また、ヘッドフォンを使って朗読音声を聴きながら、一人ひとりが自分のレベルに合った本を読んでいく。リスニングとリーディングを同時に行うのが英語学習の大切なポイントの一つだからだ。そして朗読音声・書籍(ORT)・ワークブック・アプリのほとんどが英語。日本語表記は一部の単語学習のみだという。初回受講時には日本語で学習の進め方を説明するが、やり方がわかればあとはオールイングリッシュだ。
「ネイティブの子どもたちが母国語を習得する手順を取り入れ、英語を英語のまま理解する時間の積み重ねの中で、自然に英語の基礎力を高めるようにしています。私自身、帰宅するとき電車の中で毎日ネットフリックスの映画を字幕なしで視聴しているのですが、だんだん英語の世界観というのがわかってきます。英語を英語のまま聴いていると、字幕を読むのとは全く違う感動があるんです」(須藤氏)。
第二言語を習得するには、反復学習と継続が重要なポイントとなるが、そのためには、子どもたちが自ら学ぶ意欲を最大限引き出すことが必要だ。読むとくメソッド®には、「わくわく・ドキドキを刺激するストーリー」「無理なく進めるスモール・ステップ方式」「自分のレベルを選べる豊富なラインナップ」「内容理解を深めるオリジナルワーク」「ムービーやホームワークで反復学習できるアプリ」など、子どもたちの意欲を引き出し、学習効果を高める様々な工夫が施されている。
「本気で英語を学ぶのであれば、日本人が書いたものではなく、ネイティブが書いたものを運用していくことが一番です。ORTシリーズが教科書に採用されるのも、ネイティブの子どもたちが国語(英語)を習得していく段階を緻密に組み込んでいるからです」と石井氏は語る。
小1からスタートすれば、小学校卒業時には英検3級は確実
授業の際、最初に見る動画は「HelloMovie」。今日学ぶ重要単語やフレーズを外国人の先生が話しかけるように教えてくれる。次は「Words&Phrases」。本文に登場する単語やフレーズ、基本単語をリーディングの前に学ぶ。その数は約3000語。ここだけは日本語での意味確認ができるという。また、出てきた単語やフレーズは「Home Study」(家庭学習)でも毎日復習していく。最後は「Bye-bye Movie」。授業の最後に見る動画で、その日学んだ重要単語をもう一度学ぶ。HelloMovie と同じように先生が生徒に話しかけるようなレッスンになっている。
「Hello Movie」「Words&Phrases」「Bye-bye Movie」はそれぞれ時間にして約10分。50〜60分の授業ですべてが終わるようになっている。
「耳から入ってきた英語をそのまま自分で声に出して言うオーバーラッピングやリピーティング、シャドーイングの手法を『YOM-TOX®』によって子どもたちは楽しみながら身につけ、そして続けていくことができるのです」と石井氏は笑顔で語る。
しかしそうは言っても、入試や検定試験のことが全く気にならない生徒や保護者はそうそういないだろう。
「YOM-TOX®は英検取得を目指しているわけではありませんが、仮に小1からスタートして、順調に行けば小6の終わり頃には確実に英検3級は取得できますよ」と、須藤氏は力強く語ってくれた。
■「読むとくメソッド®」「YOM-TOX®」は(株)理究の登録商標です。