教育資源としての民間教育 第27回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長
新しい時代へ
今回のことは塾業界にとっていろいろと考えさせられることになりました。
これまでの常識はこれまでの常識として、新しい時代や不測の事態でどういう形で教育を継続していくのか?
大切なのは教育そのものであって、教育モデルではないと感じざるを得ない局面となったわけです。
強いものこそ生き残るというより変化できるものが生き残る、さながらの事態になったとも言えるでしょう。
また、社会に対して何が出来るかの公益と、自分に何をしてもらえるかの私益、心の領域を揺れ動く2つの思いが各人の中で交差して、攻守のバランスにおいて様々な人間性が浮いて可視化されやすい事態とも言えるでしょう。
公益社団法人は、社会の中でこれからも民間教育が末永く素晴らしい役割を発揮し続けていくための土壌整理にこそ存在意義を持ちます。行政と社会と業界との接点を広域的に調整し続けていく使命があります。誰かのためというより民間教育のためであり、子どもたちのためであり、未来のためにと言えます。繰り返しになりますが、この国の中でこれからもずっと民間教育が子どもたちへの愛と思いをベースに活躍し続けていくためにとも言えます。
社会との関係、行政との関係、その中で力強く息づく民間教育のプレゼンスと堂々と活躍し続けていく民間教育の在り方を、普段は見えなくとも土台として支えられる存在としての業界団体です。
とはいえ、様々な地域事情の中で、たくさんの塾が歯を食いしばってなんとかこれまでの魂の教育を維持していくことに粉骨砕身されておられることと拝察します。
全国学習塾協会は、これからも関係機関と調整をはかりながらも、出来るだけしっかりと様々な情報を発信していけるように努めます。
なんとか子どもたちのために未来のために頑張り抜くしかありません。
今回の事態、自分だけでなく大小の違いはあれど皆が直面しています。
信じて前向きに越えていけることを衷心より祈念しつつ、正解のない中、全国学習塾協会も最大限の対応を模索して最善へと努めていきます。