ベネッセビースタジオ 保護者も納得! テストも安心!これからの英語教育とリテラシー指導
ベネッセビースタジオ 主催 オンライン勉強会
今年度、全国の小学校で新しい学習指導要領の全面実施がスタートした。英語教育が拡充されプログラミング教育も始まり、これらの分野への保護者の関心も高まっている。
こうした状況を受け、6月30日、(株)ベネッセビースタジオは「保護者も納得! テストも安心! これからの英語教育とリテラシー指導」と題したオンライン勉強会を開催。教務責任者の沓澤糸氏(元ベネッセ教育総合研究所 主任研究員)が、英語教育の変化やリテラシー指導の重要性について解説した。
学習指導要領の全面実施で、小学校英語はこう変わる!
今回のメインテーマは、「英語教育はどう変わるか?」。沓澤氏はまず、英語教育の変化の前提となる学習指導要領の改訂から全面実施までのスケジュールを示し、小学校は2020年度、中学校は2021年度、高校は2022年度より全面実施されることを確認。旧学習指導要領から新学習指導要領への2年間の移行期間の前後で、いわゆる「小学校英語」がどう変化したかを解説した。
「これまでは、小学校5・6年生は年間35時間(週1回程度)の外国語活動を、小学3・4年生は英語教育に前向きな自治体や学校では独自に取り組んできました。外国語活動ではコミュニケーション能力の素地を養うことを目的とし、教科ではないため数値での評価は行っておらず、文部科学省作成の副教材を使用していました。それが今年度より、5・6年生では外国語という教科として実施され、従来5・6年生で行われていた外国語活動は3・4年生で行われることになりました。5・6年生の外国語は年間70時間(週2回程度)と時間数は倍になり、数値による成績評価を行い、教科書も使います。また、読み書きを含めた英語4技能の素地を養うことを目的としています」
続いて、「誰が教えるのか」について言及。現在は約7割の授業でALT(外国人講師)が活用され、学級担任とALTが2名体制で授業を行うティームティーチングが主流になっていること、さらに、英語の専科教師の数も増加傾向にあることを紹介した。一方で、学級担任が映像や音源を使いながら授業を行なっているケースもあり、「自分でいいのか、このやり方でいいのかという不安を抱えている先生も少なくない」と述べた。
「教材は何を使うか」については、東京書籍の『NEW HORIZON』含め7社が教科書を出版していること、内容については5・6年生では600~700語の単語に触れ、三人称や過去形の使い方も学ぶが、文法は「教える」のではなく「気づかせる」というのが文部科学省の方針であることを強調。「つまずきや英語嫌いを生まないための工夫」が求められている、と解説した。
4技能統合が求められ、学習者への負担も増大する
「評価」については、「数値で評定をつけるようになったことが大きな変化」とし、何をどう評価するのかを解説する前提として、新学習指導要領の掲げる「育成すべき資質・能力の三つの柱」について紹介した。
「これまでの学習指導要領でも要であった〝生きる力〟をより具体的、構造的に表したのが、〝知識・技能〟、〝思考力・判断力・表現力〟、〝学びに向かう人間性〟の三つの柱です。学びに向かう人間性というのは、どのように社会に関わりより良い人生を送るか、周囲の人といかに協働して主体的に課題を解決するか…ということです。PISA(OECD生徒の学習到達度調査)の結果によると、日本の子どもは学力は高い一方で、学習への意欲や自分への自信が低い傾向があります。学びたい、課題を解決したい、行動を起こしたい…という原動力がなければ、たとえ知識・技能や思考力・判断力・表現力があっても活かすことができません。この原動力、主体性を育てることが大事だと明記されたことが、今回の三つの柱の大きなポイントです。そして、外国語の評定についても、文字の読み書きができるかなどの観点だけでなく、意欲や主体的に取り組む態度を評価するよう強調されています」
「小学校で英語が始まることで、中学校・高校の英語の授業は変わるのか」という論点については、「これからどうなるかは未知数」としつつ、「中学校のスタートのレベルが持ち上がるのは確実」と述べた。さらに、中学校・高校の学習指導要領の改訂に伴い、語彙数だけを見ても中学校卒業時では従来の約2倍、高校卒業時では約1・5倍になることに言及。「学習内容が増え求められるレベルも上がり、生徒の負担は増大するだろう」と述べた。
さらに、今後どの教育段階にも求められる「技能統合」について、国立教育政策研究所が実施した「令和元年度全国学力・学習状況調査」の問題を例示しながら解説。「聞いて、考えて、簡潔に書く」力や、「短時間で考えて、短くまとめて話す」という即興力が求められる問題を紹介し、「4技能を統合して使う活動を普段の授業でやっていないと、こうした問題には対応できない」と述べた。
独自のカリキュラムで英語のリテラシーを習得する
続いて、こうした英語教育の変化を含む教育改革を見据えたカリキュラムを開発・実施する「ベネッセビースタジオ」の紹介へ。最新のフォニックス、英語を使って幅広い内容を学ぶCLIL、課題解決型のタスクベースの3つを柱に、小学6年生時点で中学2年生レベルまで対応したカリキュラム設計となっていると解説した。
さらに、ベネッセビースタジオ独自のリテラシーカリキュラムにも言及。まとまった文章を聞き、わからない言葉があっても聞き続け大意把握する力をつけるトップダウン型と、文字への意識や関心を高め、文字や音への認識を高め、文字と音のつながりを一致させ、単語や文・文章を読み書き習得する学習者の気づきを大事にしたボトムアップ型を掛け合わせた指導を行っていることを紹介。「オーラル(話す)に注目が集まっているが、話す材料がなければ話せない。語彙や文法といった読み書きの能力や正確に聞き取る力は不可欠」と強調した。
最後に、「今後、英語教育市場は拡大が予想され、集客のチャンス。これからも保護者に納得、満足していただけるようカリキュラムの研究・開発に注力していきたい」と締めくくった。
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