NEA主催 学習塾の集客〜夏期講習と年間教育を考える〜
コロナに負けない! 学習塾運営 攻めと守り
学研ホールディングスと市進ホールディングスが発起人となり、民間教育機関の次代の姿を共に創造していく組織として設立された「NEA(教育アライアンスネットワーク)」。NEAでは、少子化の進展やコロナ禍により厳しい運営を強いられている学習塾が、子どもたちに学びを提供し続けられるようシリーズで学習会を開催している。
5月7日(金)に行われたオンライン参加者と情報共有を図った「学習塾の集客〜夏期講習と年間計画を考える〜」の学習会の様子をお届けする(敬称略)。
【主催・進行】
NEA事務局 柳裕樹 氏
【出席者】
株式会社インパクト代表取締役 井形 友幸氏(福岡県)
株式会社フレックスデザインmoov 代表取締役 佐々木芳久氏(京都府)
生徒の学力をつけるために必要なこと(複数回答)
・基礎の徹底
・学習習慣づけ、ルーティン・繰り返しができること
・モチベーション(主体的に学べる友人や家族、環境)
・モチベーション(塾に楽しく通う、先生に積極的に質問・
かかわる)
・継続性
・テストで一喜一憂しない、具体的対策を毎回講じる
・5 教科の学習を公正に行う
・その他
NEA事務局の柳裕樹氏が挨拶したあと、事前アンケートの回答結果とそこから見えてくる課題とともに学習会が進行。アンケート回答塾の指導形態は自立型個別指導が13、個別指導が24、集団指導が17である。
継続性を持って作戦を練ることの大切さ
柳 『生徒の学力をつけるために必要なこと』では、基礎の徹底と継続性は言うまでもなく、学習習慣づけ、ルーティン・繰り返しできるという回答が一番多かったです。集客も学力育成と同様の面があると思います。本日は集客の基本・方法について考えていきたいと思います。
『貴塾・貴教室で、夏期講習集客の方法として考えていること』としては、ホームページ(以下HP)の見直し・修正が一番多く、新聞折り込み、学校前配布などのハンディング、ポスティングが続きます。SNS(インスタグラム、ライン、ツイッター、フェイスブック)への関心も高いです。
井形 HPの見直し、修正はぜひやっていただきたいですが、やはりスマホサイトかなと。スマホで見たときに御社の情報が伝わりやすいか、お母さんが知りたいことが網羅されているかなど情報の見せ方が大切です。新聞折り込みチラシは、ターゲット層である35歳から40代が新聞をとってないためリーチ率が低い。学校前配布やポスティングは、ご自身でやればターゲット層に届く確率は高いです。
佐々木 ラインは、会員さん向けに利用されるといいです。ツイッターはユーザー向けではないですし、フェイスブックはBtoB向けという考え方がありますから、インスタグラムを活用して塾内を見せていくことをお勧めします。
柳 『貴塾・貴教室で、今後見直したい、または塾の集客としての課はなんですか』という質問に対しては、動画制作やSNSが挙がっています。HPの見直しとともに、増えているのはランディングページ(以下LP)です。
井形 HPは、紙媒体でいえば総合カタログ、パンフレット。その塾のことがなんでも載っている。LPはチラシです。これからの時期ですと夏期講習。1ページ完結型のLPには夏期講習のことしか書いてないので、夏期講習目当ての人に必要な情報が届きます。申し込みも一体になっているので申し込むか申し込まないかのみ。決定率も高くなります。
HP、LPに辿り着いたユーザーを、次の行動にどうつなげるか
柳 ウェブサイト、スマホに辿り着き、その次にどう行動させるのかがポイントになると思います。行動、すなわち申し込みをしてくれたら一番いいわけですが、資料請求でも、とにかくアクセスしてもらえることが大事です。教育情報をPDFでダウンロードできる塾であれば信頼感にもつながります。次の行動につなげるためのHPでありLPなのだと思います。
井形 アンケートの結果から見ても、紙媒体からWeb、SNSに移行していきたいのがわかりますが、まずは自塾に何が必要かを考えるといいと思います。
「AISASの法則」というのがあります。消費者が商品を購入するまでの行動プロセスを、認知・注意(Attention)、興味・関心(Interest))、検索(Search)、行動(Action)、共有(Share)の5段階で表したものです。
認知、注目が足りなければ、チラシを何回も撒き、ウェブ広告でいうとディスプレイ広告やジオマーケティング(GPSを使った広告) も必要です。興味、関心を高めたければ、エッジの効いたキャッチコピーなども重要です。
検索して比較してもらいたければ、検索している人に向けてリスティング広告で自塾のページをたくさん見てもらえるように検索の広告にお金を使う。他塾と差別化するためにはウェブサイトを充実させることは必須ですから、どこが必要かを見極め予算を組まなければなりません。
佐々木 どこを突破できればいいか、分析が必要です。比較してもらい、良さを伝えるにはスマホサイトがしっかりしていないと問い合わせまではいきません。ウェブサイトを作り込むのはもちろんのこと、優先順位でいけばスマホサイトです。
井形 みなさんのHPを分析すると7~8割がスマホからの流入です。約2割がPCで1割がタブレット。どこの塾もおおよそそうなると思います。
柳 ウェブサイトに動画広告や音声コンテンツがついているものがありますが、広告制作上のポイントについてアドバイスはありますか。
井形 Youtubeインストリーム広告では、開始5秒後に「広告スキップ」ボタンが出てきます。ほとんどの人が広告をスキップするため、言いたいことは5秒に詰め込みます。情報がダーッとあって最後にオチがあるタイプは見られない可能性が高いです。
佐々木 HPは直接的な効果というよりも間接的な効果があるので、塾の雰囲気やどんな先生がいるのかなど動画だと見せやすいですね。即効性があるものは6秒くらいで。2分ぐらいのイメージ動画と使い分ける方がいいと思います。
柳 井形さんも佐々木さんも会社を経営されています。それぞれの強みとメッセージをお願いいたします。
井形 弊社は、お母さんへのプロモーションが得意な広告会社です。教育産業を中心にプロモーションツールを提供しています。今回、LPやオフィシャルサイトはもちろん、夏期講習限定簡易型LP&チラシ、ジオターゲティング広告などをNEA特典で制作します。紙媒体やSEO対策等もご相談ください。新しいことを始めてもすぐに効果を期待しないことが肝心。Webは紙と違って効果測定しやすいため、次の改善につながるのがメリットです。
佐々木 弊社は、映像制作や動画編集のスペシャリストとして、映像スクールも運営しています。本格的なオフィシャルサイトから動画サイト、ウェブ広告的な作り込みもお任せください。NEA特典がございます(笑)。お気軽にお声がけください。
DM的な動画制作も請け負います。Webは万能のツールのように見えますが、時間をかけてじっくりと育てていかなければいけません。SNSと動画を連動して活用していくと、確実に効果が期待できると思います。