低学年オンライン指導「パンセフロンティエル」 生徒・保護者との絆を育み、高学年への懸け橋に
『世界に出ても負けない子に育てる』という教育理念のもと、小学校低学年専門の在宅オンライン教育として、2021年4月に開講した「パンセフロンティエル」。当初は通塾生の弟や妹の受講体験からスタートし、保護者同士の口コミが広がった。
今夏には、十数名の生徒が受講した導入塾もあり、急成長が話題となっている。(株)市進 課長・パンセラボ室長の藤谷りつか氏に、「パンセフロンティエル」の指導方法や導入のメリット、今後の展開について取材した。
低学年からの反転学習で楽しみながら自主的に学ぶ
「パンセフロンティエル」は、子どもたちが動画やARアプリで予習し、リアルタイムで配信されるオンライン授業に臨む、いわゆる「反転学習」が大きな特徴だ。
「予習をしたことを先生に褒められ、予習によってもっとわかるようになる、そんな子どもたちの成功体験を積み重ねていくことが反転学習のねらいです」(藤谷氏)
いち早く導入した塾からの反響に、手ごたえを得ていると藤谷氏は話す。
「通塾生の弟さんや妹さんに学習させてみたいという保護者が多く、送り迎えの負担がないことも敷居の低さにつながっています。最初はシャイな子どもでも、中盤には笑顔が垣間見え、自信がついて手を挙げるようになっていく様子を、ご家庭で保護者に直接ご覧いただけることが強みです。正直、ある程度は大人のサポートが必要だろうと予測していた部分もありましたが、実際には嬉しい誤算でした。優れた教材と授業は1年生でも十分に取り組んでいただくことができ、子どもの学ぶ力を過小評価してはいけないと痛感しています。『アニメが楽しいので、もっと見たいとせがまれる』と保護者からも好評で、9月からの授業にも期待を寄せていただいております」
子どもに授業を見せれば絶対に楽しいと言ってもらえるはず、と藤谷氏は自信を見せる。楽しみながら取り組める要因について、藤谷氏は次のように分析する。
「身近なテーマに落とし込んでいるため親しみやすく、日常生活で同じような事象が起きた時に、学習したエッセンスを思い出せるような仕組みや、『低学年でも自宅で集中して予習ができるのか』という塾の先生や保護者の不安を払拭する様々な工夫が、随所に散りばめられています。算数の中にも国語力やイマジネーション力を育むような、教科横断型のストーリー性も魅力です」
オンライン授業に加えて、自宅近くの塾で先生と直接コミュニケーションをとる「パンセタイム」を設けているという。子どもたちのやる気を引き出し、自立学習の促進につなげて、低学年のうちからじっくりと塾との絆を育むところが最大の魅力だ。通塾頻度は毎日・週1回・月1回など各塾や生徒の状況に合わせて、パンセフロンティエル事務局が様々なオペレーションを提案する。
塾の先生のマンパワーを最小限に抑えるため、事務局のバックアップ体制は双方向に万全だ。
「『生徒に体験させたい』と事務局にご相談をいただければ、電話やオンライン、LINEなどを活用して、保護者に直接、教材や料金をご案内します。また、タブレットやZOOMの使い方、情報リテラシーに関する対応など、スムーズなサポート体制を整えています。玉井式の『褒めて子どものやる気を引き出す』という理念を広めたいという気持ちで、事務局が全面的にサポートしてまいります」(藤谷氏)。
チラシやポスターなどの集客ツールも提供されるので、頼れる〝低学年専門チーム〟を塾内に抱えることができたと捉えれば、導入塾にとって非常に心強い味方を得ることになる。「低学年だから保護者や塾の先生がつきっきりでないと学習が円滑に進まないのでは…」という心配は無用だ。
また、各塾が新たに低学年用教材を準備する必要もなく、学習進度に合わせて適宜、類題演習をピックアップすることによって、生徒の学習が完結する仕組みが整えられている。
低学年の入り口を代行高学年へとつなげる役割
「パンセフロンティエル」は集団・個別・映像指導など、どんな指導形態にも親和性が高く、4年生以降の先を見据えた進級につながっていくのも導入のメリットだ。
「事務局や塾の先生は、自転車でいうと補助輪のようなものです。最終的には自分で勉強する子どもになって、3年生で卒業していただくことを目指しています。オンラインだからここまでしかできない、ではなくオンラインでも通塾と同等かそれ以上にケアをしながら、4年生以上におつなぎしていきます」(藤谷氏)
導入塾の生徒数や在籍年数、合格実績にも寄与していきたいと藤谷氏は意気込みを語る。
「低学年で勉強は楽しいと感覚的に掴んでいただければ、4年生以降の成績の伸び方も大きく、アドバンテージを保ったまま中学受験を目指すことができます。もちろん、高校受験を見据えた非受験層に取り組んでいただくことも可能です。「パンセフロンティエル」は、『世界に出ても負けない子に育てる』を実現するために、その最初の入り口を担うという責任感を持って、生徒に導入塾を好きになっていただくことが最終的な使命だと考えています」
次年度の導入を待たずとも、随時導入の検討は可能だ。導入コストを極力抑え、1、2名の少人数からの導入もできる。まずは9月の通常授業や各種イベント(左に記載)へ、塾の先生、生徒・保護者様にご参加いただきたいと思います。(特に、「四国・中国エリア大募集!」)
また秋以降は、既存の教材「数の極(きわみ)」「図形の極(きわみ)」に加えて、新開発の玉井式教材「推理・思考」もラインナップし、さらにバージョンアップを遂げる見込みだ。