教育資源としての民間教育 第59回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長
公益社団法人 全国学習塾協会の2022年を振り返って
公益社団法人全国学習塾協会は、学習塾ならびに民間教育業全般において、大切な要望や情報等を国、各省庁へ発信し続けています。目的は、全国の塾の教室現場と子どもたちの未来を守るためであります。このような当協会が行っている情報が、塾業界の隅から隅まで、当協会からの発信内容は届きにくいのかもしれません。しかし、協会会員をはじめとして多くの方々に、これからも発信を努めてまいります。
学習塾の現場と社会は密接につながっています。「全国学習塾協会、国は関係ない」といった時代ではもうありません。このような時代の流れにおいて、今回は2022年の当協会の動きを振り返ってみようと思います。
まず2022年冒頭では、国会議員約200名、民間識者約100名からなる「教育立国推進協議会」が議員連盟として1月に立ち上がりました。会長に下村博文元文科相、役員には立憲、国民民主、公明、維新など党首も含む錚々たる顔ぶれの党派を越えた大規模な議員連盟、協議会です。超党派で大規模な組織であることで、必要な法整備や予算拡充も含めた実現性に期待できるものであるとも言えます。
そして6月には、衆議院第2議員会館にて開催された「民間教育推進のための自民党国会議員連盟」に、全国学習塾協会、全国塾コンソーシアム協議会、および声をかけさせていただいた民間教育団体の方々にて出席してまいりました。この議員連盟は、下村博文元文部科学大臣が会長となり、当日は文部科学省、厚生労働省、経済産業省等の各省庁も出席しているものです。学習塾をはじめとする民間教育側から、大きく3点の提言があり、①教育への投資(貧困家庭への助成、教育バウチャー制度の積極的活用)、②不登校児童生徒への対応(教育機会確保法の遵守)、③民間教育振興法(民間教育を社会教育に含ませる)の立法提案、という内容でした。
また本来ならば2020年に開催される予定だった「塾の日シンポジウム2020 仙台大会」が新型コロナウイルス感染症により、延期を重ね、ようやく2022年10月9日(日)に開催することができました。当日は仙台市長様をはじめとして衆議院議員、各省庁、学習塾関係団体の皆様にお越しいただき、心より感謝申し上げます。
最後に、ぜひ全国学習塾協会と、学習塾(民間教育)の国に対する影響力のために、そして全国の塾の教室現場と子どもたちの未来のために、全国学習塾協会の活動にご理解いただき、協会未加入の事業者の方はご加盟していただけますよう、毎号にわたり恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。