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FLENSカンファレンス2024
School Manager の導入事例から学ぶ

2024-11-01
FLENS(株)代表取締役 大生隆洋 氏

FLENS(株)代表取締役 大生隆洋 氏

9月29日(日)、FLENS株式会社(大生隆洋代表取締役、東京都港区)主催「FLENS カンファレンス2024 ~ School Manager の導入事例から学ぶ~」が横浜ベイホテル東急で開催された。同社は、保護者のファン化と教室運営の効率化を実現する学習塾向けコミュニケーションツール「FLENSSchool Manager(以下、スクールマネージャー)」を開発。2020年からサービスを開始している。
会場に招待されたのは、このアプリを導入した学習塾の代表者および運営責任者など。同社が2012年8月に創業されて以来、ユーザーが一堂に会した初の意見交換会となった。

学びの場に感動をつくる

FLENS(株)執行役員 縣勇介 氏

FLENS(株)執行役員 縣勇介 氏

「今回お集まりの先生方には、有益な情報をご提供できるように尽力いたしますので、何卒お付き合いのほど、よろしくお願いいたします」
この日、司会進行役を務めたのは、FLENS(株)執行役員・教育ITコンサルティング部部長の縣勇介氏。縣氏が開会の辞を述べた後、同社代表取締役の大生氏が次のように挨拶した。
「私はかつて神奈川県にある大手学習塾で18年間、講師やマネージャー、事務部長、経営企画部長、取締役を歴任し、経営企画の責任者として多くの校舎運営に携わってきました。私が講師を務めていた頃に、気付いたことがあります。それは、講師が孤軍奮闘するよりも、生徒たちが高い目標に向かって切磋琢磨できる環境をつくる方がはるかに生徒の成績が上がっていくと。そこで、例えば、生徒が遠くにある教室の生徒とつながり、良きライバルとして競い合い、高め合うなど、塾の垣根を越えて全国にいる生徒の頑張りをリアルに感じることができれば、学びの場はさらによくなると考えていたものです。こうした実体験から私はこの塾を退職して『学びの場の価値を高める』をミッションとして弊社を立ち上げました。
そして、スマホで簡単に生徒、保護者、講師がコミュニケーションできるアプリ『スクールマネージャー』を開発したのです。そんな弊社のビジョンは『人×テクノロジーで、学び手と社会をつなぎ、学びの場に感動をつくる』です。
このビジョンのもと、弊社は社員、教え手、学び手、経営者、保護者といったすべての人たちが満足できるサービスの提供をこれからもさらに心がけてまいりたいと考えております」
続いてオープンニングセッションへ。会場のテーブル席にいる参加者同士が互いに自己紹介をし、どのようなビジョンを抱いて、このカンファレンスに参加したかなどを語り合った。

分散したタスク依頼を一元化

会場の様子

会場の様子

その後、メインセッションへ。モデレーターを務める大生氏とともに5つの塾から順を追って「スクールマネージャー」の担当者が登壇。その活用概況や運用方法の工夫を紹介したあと、会場にいる参加者との質疑応答に移る。
最初の発表は(株)湘南ゼミナールの事例だ。同社からは上席執行役員の垣田正明氏と教務支援部の久野哲史氏の2名が登壇した。なお、同社は神奈川を中心に東京や埼玉、千葉、愛知、岐阜、三重、広島などに校舎を展開。その数は236である。
そんな同社が活用しているのは「スクールマネージャー」の「タスク管理」だ。
「弊社としては業務の効率化はもちろん、それ以上に講師がどれだけ生徒のために時間を使えるかを大事にしています。例えば、講師がPCで作業している時に生徒が質問に訪れた際、本部の業務に追われて『ちょっと待っていてね』と仕事を優先させてしまっては、本末転倒です。こうしたケースを少しでもなくすために、大生社長にご相談し、この機能を2021年から使用し始めました」(垣田氏)

[左から] (株)湘南ゼミナール 教務支援部 久野哲史 氏、(株)湘南ゼミナール 上席執行役員 垣田正明 氏、大生隆洋 氏

[左から] (株)湘南ゼミナール 教務支援部 久野哲史 氏、(株)湘南ゼミナール 上席執行役員 垣田正明 氏、大生隆洋 氏

「タスク管理」を活用すれば、メールやチャットなど分散したタスク依頼を一元化できる。そのため、同社ではメールなどから業務指示や添付文書を探す手間がなくなり、業務の効率化が実現できるようになった。
また、締切順にタスクが表示されるため、確実に締切管理ができるようになったのだ。
さらにタスクを他のスタッフに振り分けることで、教室業務がスムーズに進行できるようになっている。
「タスク管理」によって、本部の各部署や各担当からのタスク依頼も一元管理できる。そのため、完了漏れが減り、進捗管理業務の負担が軽減。また、業務全体が可視化できるので、時期の調整、業務のスリム化も図れるようになった。ノウハウも蓄積されるため、タスク配信も最適化されたという。

「メッセージ機能」を大いに活用

[左から](株)アップ 執行役員 井上隆弘 氏、(株)アップ 西村紘一 氏、(株)アップ 福永隆宏 氏

[左から](株)アップ 執行役員 井上隆弘 氏、(株)アップ 西村紘一 氏、(株)アップ 福永隆宏 氏

続いて(株)アップの事例発表へ。同社は兵庫県西宮市に本社を置き、兵庫、大阪、京都、奈良といった関西、また、首都圏にも校舎展開を進めている。校舎数は155。現役生を対象とした大学受験指導の研伸館、小中学生を対象とした高校受験指導の開進館、難関国私立中学受験指導の進学館などを揃えている。そんな同社から執行役員の井上隆弘氏、第3事業本部副本部長マイページ特命チームリーダーの西村紘一氏、研究開発教務本部中学教務部次長の福永隆宏氏の3名が登壇した。
同社には、生徒や保護者専用のコミュニケーションツールとして「マイページ」が用意されていた。
「例えば、進学館で中学受験を終えた生徒が、大学受験指導の研伸館に進んだ場合、同じ会社であるのに違ったコミュニケーションツールを使用しなければなりませんでした。これは不便です。そこで『スクールマネージャー』を導入して全部門の『マイページ』を統合したのです」(井上氏)

FLENSの営業メンバー

FLENSの営業メンバー

「研伸館では『スクールマネージャー』の『メッセージ機能』を生徒が大いに活用しています。スマホを使って講師にわからない問題の質問をしたり、英作文や入試の志望理由書を写真に撮って添削の依頼をしたりしているのです。講師がどの校舎や部門にいても対応できるので、研伸館のサービスが向上しています」(西村氏)
「開進館では主に保護者向けに『メッセージ機能』を活用して退塾の防止に役立てています。退塾は塾と家庭の距離が離れている時に起きる傾向があります。だからといって講師が一軒一軒電話をかけるのは手間がかかります。そこで『メッセージ機能』を使って『学年通信』を週1の割合で配信し、それに対する質問など保護者からのメールに返信するなどして、コミュニケーションを図り、その距離を縮めています」(福永氏)

保護者の満足度をさらに高める

[左から]縣勇介 氏、(株)むぎ進学教室 山田宗一郎 氏、大生隆洋 氏

[左から]縣勇介 氏、(株)むぎ進学教室 山田宗一郎 氏、大生隆洋 氏

休憩を挟み、FLENS(株)で営業を担当する4名の社員が登壇。司会進行役の縣氏とともに参加者へ挨拶と自己紹介をした。
その後、(株)むぎ進学教室の事例発表へ。静岡県西部を中心に11教室を展開する同社からは、副塾長の山田宗一郎氏が登壇。また、縣氏もサポーターとして発表に加わった。
同社が「スクールマネージャー」を導入した狙いは、業務効率を図るとともに、生徒や保護者の満足度をさらにアップさせることだった。
「しかし、『スクールマネージャー』がいかに優れたツールであっても保護者に登録していただかないと活用できません。そこで、まず、ご家庭との連絡を『スクールマネージャー』に切り替えたのです」(山田氏)
同社のこれまでの課題は電話対応だった。遅刻や欠席の連絡などで授業が中断したり、塾から各家庭に電話連絡をしたりするのに大きな負担を強いられていたのだ。そこで導入後、入塾規約に「授業中は電話を留守電にさせていただく」「15分以上の電話は原則しない」などと明記。これにより保護者の登録率100%の実現と業務効率の劇的な向上に成功した。
また、個別授業が終わるたびに時間講師が「指導報告書」を作成して保存。これを教室長が確認後、保護者に配信している。
「この報告だけで足りない時は電話をします。例えば、生徒がテスト前に不安な表情をしている時などです。これによって電話一本の価値が高まります。こうして生徒や保護者の満足度を高め、塾生全員の成績を上げて、静岡県下ナンバーワンの塾を目指すことが目標です」(同)

公立高校入試の得点を回収

[左から]FLENS(株)久野隆志 氏、プロジェクトリーズ(株)古川智丈 氏、プロジェクトリーズ(株)棚橋裕輔氏、大生隆洋 氏

[左から]FLENS(株)久野隆志 氏、プロジェクトリーズ(株)古川智丈 氏、プロジェクトリーズ(株)棚橋裕輔氏、大生隆洋 氏

続いて、リード進学塾(小中部)とリード予備校(高等部)を運営するプロジェクトリーズ(株)の事例発表。同社は岐阜県を中心に愛知県まで含め、60以上の教場を展開。生徒数は延べ1万500名以上、従業員数は非常勤を含む約450名の規模を誇る。合格実績と生徒数は岐阜県でトップクラスだ。同社からは総務課管理本部課長の古川智丈氏、高等部システム開発部主任の棚橋裕輔氏の2名が登壇。また、サポーターとしてFLENS(株)の久野隆志氏も加わった。
リード進学塾の発表テーマは「申込/回答機能・成績回収による業務効率化」だ。「弊社では生徒の公立高校入試の得点回収が、生徒の成績を伸ばして合格に結びつける使命において重要な役割を担っています。そこで今年初めて『スクールマネージャー』の『申込/回答機能』を使い、回収してみました。これまで電話で行っていましたが、この機能は生徒が入力するだけなので労力も時間も大きく削減できたのです。入試が終わった後も『スクールマネージャー』を削除しないよう、保護者に呼びかけ、高校進学準備講座の動画や高等部移行に向けた無料の春期講習の案内を配信しています」(古川氏)
一方、リード予備校の発表テーマは「生徒面談での予約機能の活用と効果」だ。
「本校では生徒や保護者との面談を積極的に行っています。この面談にこれまで以上に力を注ぐために『予約機能』を活用した業務フローを作成したところ、面談希望者が大幅に増えました。現在は、この機能によって、生徒が任意で申し込む『月例面談』、生徒全員が自分で予約する月1回の『フリー面談』、講師が生徒全員に日時を指定して呼び出す月1回の『レビュータイム』という3種類の面談を実施しています」(棚橋氏)

「お知らせ機能」で口コミ醸成を

[左から](株) AICエデュケーション 専務取締役 大森博文 氏、(株) AICエデュケーション 執行役員 大野日出男氏、大生隆洋 氏

[左から](株) AICエデュケーション 専務取締役 大森博文 氏、(株) AICエデュケーション 執行役員 大野日出男氏、大生隆洋 氏

最後の事例発表は、広島県を中心に鷗州塾を運営する(株)AICエデュケーション。同社はほかにも、全国最難関レベルの高校受験指導塾や個別指導塾などを展開している。同社からは専務取締役の大森博文氏、執行役員の大野日出男氏の2名が登壇した。
「『スクールマネージャー』の導入で、アンケートや定期テストの成績をスピーディーに回収して集計できるなど作業効率がアップし、時間が節約できるようになりました。また、ペーパーレス化も実現でき、188万枚もの紙とそれに伴う印刷コストが削減できています」(大森氏)
さらに各現場では「スクールマネージャー」の「お知らせ機能」を活用して口コミ醸成を図っている。
「こだわっているのは保護者宛てのお知らせの件名です。例えば『◯◯君、100点おめでとうございます!』というように件名に個人名を載せてメッセージを送信するように工夫しています。保護者は自分のお子さんの名前が表示されれば必ず開くからです。また、メッセージは保護者が読みたくなるようなポジティブな内容にしています。お知らせの通知音が鳴るのを保護者が心を踊らせながら待っているような仕掛けをつくりたいと思っています」(大野氏)
このように塾のファンを獲得するとともに、口コミを増やし、塾の認知度やイメージの向上を図っている。

新たに「学習機能」をリリース

「学習機能」についてプレゼンテーションをする大生氏

「学習機能」についてプレゼンテーションをする大生氏

メインセッションが終了したあと、「スクールマネージャー」の新機能である「学習機能」の活用事例発表へ。まず、大生氏が登壇して次のように語った。
「湘南ゼミナール様から『スマホでこんなことができませんか?』というご要望があり、担当者様と相談しながらともに開発を進めてきました。こうして誕生したのが、スマホで学習に適した内容の宿題をアプリで配信できる『学習機能』です。
問題は紙で解きたい、解かせたいというニーズがあるため、3タイプを用意しました。タイプ1は、スマホに表示された問題文を生徒が解き、回答を入力します。タイプ2はプリントなどの紙に印刷された問題文を生徒が解き、回答をスマホに入力します。いずれも回答は自動採点されます。タイプ3は生徒がプリントなどの紙で採点まで終わらせて、正解不正解の結果だけをスマホに入力します。現在、この機能を湘南ゼミナール様がトライアル導入してくださっています」
では、(株)湘南ゼミナールがどのような狙いで導入し、どのように活用しているのか。同社代表取締役社長の中嶋歩氏が登壇して解説した。

(株)湘南ゼミナール 代表取締役社長 中嶋歩 氏

(株)湘南ゼミナール 代表取締役社長 中嶋歩 氏

「弊社には小3から中3を対象にした集団塾部門の総合進学コースがあります。このコースで『学習機能』を導入させていただいております。これまで弊社では講師ごとに授業や宿題、小テスト、カリキュラムが異なっていました。そこで統一を図るために、総合進学コースの全教室で学ぶ中3生に向けて『学習機能』を活用し、すべて同じ宿題と小テストを出すことにしたのです」
この取り組みによって「合格逆算カリキュラム」が設計でき、次の5つが実現されたのだ。
①授業→宿題→小テストのPDCAサイクルが高速で回せる。②生徒・講師・校舎・科目・学年ごとの理解度、達成度が可視化できる。③データに基づいて全社でテキストや小テストの改善が進む。④全校舎ランキングで生徒のモチベーションが高まる。⑤小テストランキング表をタイムリーに出力できる。
「『学習機能』の導入にあたり、タイプ1からスタートさせましたが、徐々にタイプ2、タイプ3へと移行していきたいと考えています。そして、将来的には生徒の理解度に合わせて個別最適化された宿題や課題を出すなど、学習塾現場の足元に立ったLMS(学習管理システム)を構築することが目標です」
中嶋氏がこう語ったあと、大生氏が次のように述べた。
「来年にはこの機能を正式にメニュー化し、先生方にご活用いただけるようにご提案したいと思います」
そして質疑応答のあとは、縣氏による閉会の挨拶。2025年春のリリースに向けて「スクールマネージャー」に「口座振替連携収納代行」と「生徒情報管理拡張」という新機能も開発中であることを述べた。
こうして「FLENSカンファレンス2024」の第1部は終了。会場を移して食事を囲んでの第2部アフターセッションが開催された。


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