• Home
  • 新着情報
  • 働く母親の急増に伴い、保護者の塾へのニーズは 大きく変容 塾は保護者の啓発を目指した取り組みが必要になってくる

働く母親の急増に伴い、保護者の塾へのニーズは 大きく変容 塾は保護者の啓発を目指した取り組みが必要になってくる

2017-06-01

塾は子どもに学習指導をするだけでなく、保護者とのコミュニケーションが極めて重要であることは、多くの塾経営者や講師は痛感している。ところがその保護者との関係に悩む講師は少なくないどころか、最近特に増えてきているという。

そこで、保護者と塾との良好な関係について提案し続けている江藤真規氏に、保護者のライフスタイルの変化やそれに伴う塾へのニーズの変化、保護者対応などについて話を伺った。

 

 

 
サイタコーディネーション
江藤 真規 代表

心の葛藤や精神的負担が大きい今どきの保護者

江藤真規氏によると、最近特に保護者対応を難しくさせている最も大きな要因として、働く母親の増加に伴う、子どもの生活・学習への取り組み形態の変容が挙げられるという。それに伴って保護者の塾に対するニーズも変わってきているにもかかわらず、専業主婦にしかできないことを塾が母親に依頼している現状があるという。

「お母さんが塾の先生と話していると、仕事をしていることを非難されているように感じるとか、宿題やプリントの管理など専業主婦にしかできないようなことを当然のごとく依頼され、塾の先生を信頼できなくなってしまうという話をよく聞きます」

つまり、今どきの保護者の課題は心の葛藤や精神的負担が大きいということ。そして現実の母親には大きなライフスタイルの変化が生じているにもかかわらず、その対応に戸惑う塾講師も多いということだ。

「塾が家庭の協力を仰ぐとき、従来は塾がトップダウンでお母さんに指示をしていましたが、子育て事情も多様化した今は、保護者の要望を押さえた上で提案していくことが重要です。それが今どきの保護者のニーズにマッチした対応で、さらにそれが子どもの育成につながります」

塾に「社会で通用する力」の育成を求める今どきの保護者

また、仕事を持つ女性たちは世の中の動きに敏感なので、第一志望校に合格させるためだけに塾に通わせても、果たして意味があるのだろうか? とも考えているという。

「ひとことで言うと、保護者の視点が長期的になっています。かつては志望校に合格させることが我が子を塾に通わせる第一の理由でした。もちろん今もそれは変わりませんが、それに加えて『社会で通用する力』を塾に求めるようになってきているのも事実です。既存の仕事の半分がなくなると言われている今、どの学校に入るかということだけではなく、それを経て社会で通用する力を塾で育成して欲しいというのが、保護者の大きなニーズになりつつあります。長期的視点で塾を捉えているのですね」

塾を長期的視点で捉えると、社会で通用する力を育むためにはどんな学校を受験すればいいのか、中学受験はした方がいいのか否か、どんな塾に通えばいいのかなど、前倒しの発想になってくる。

「教育雑誌のみならず、いまやビジネス雑誌でも教育や子育てに関する特集は頻繁に組まれていますが、どれも共通するのは『社会で通用する力』を求めていることです。この先仕事を持つ母親がますます増えていくに従い、塾に対するニーズはさらに高まっていくと私は考えています」

まずは、今どきの保護者の課題とニーズの認識を

現場の塾講師にヒアリングをすると、子どもの学習指導や子どもとのコミュニケーションには自信を持てても、保護者とのコミュニケーションには自信を持てない講師が少なくないという。

「子どもが相手ならば喋れても、親御さん、特にお父さんが出てくると恐くて何も喋れなくなってしまうという方が結構いらっしゃいます。それを乗り越えるためには、先ほど述べたように、まずは今の保護者のライフスタイルの変化や塾へのニーズを知って理解することが必要です。そして新たなプロ意識を持って保護者に提案していくことです。そのためには保護者への対応スキルはぜひとも学んでいただきたいと思います」と江藤氏は語る。

例えば、子どもが一人で家で過ごす時間をどのように活用させるかを保護者に提案したり、なぜ今この勉強をしていて、それは今後の社会で通用する力として具体的にどんな力になっていくかを保護者に伝えることが必要だ。なぜなら、今どきの保護者は子どもが将来社会で通用する力に繋がる方程式を求めているからだ。

「今ここで努力することが、例えば就職したときに粘り強く頑張れる力になるとか、この塾で友だちと切磋琢磨することが、社会に出たときチームワークよく働いていける力になるとか、受験で競争することが将来自分に打ち勝つ力になるなど、全部方程式で紐づけて伝えることが、一番保護者の腑に落ちることだと思います」と語る江藤氏。そして、もうすでにそのような対応が迫られている時代に突入しており、保護者対応は新しいフェーズを迎えているという。

夏期講習や合宿の本当の意味を保護者に伝えられるか

塾ではすでに夏期講習の計画を立てている頃だと思うが、毎年合宿を実施している塾も多いことだろう。その合宿に関しても、本当の意味が保護者にきちんと伝わっているかどうかというと、あまり伝わっていないのではないかと江藤氏は言う。

「今以上に保護者が塾の先生に信頼を寄せ、保護者との連携ができてくると、『お母さん、合宿にはお子さんを絶対行かせた方がいいですよ。合宿での体験学習が、お子さんのこの先の学習の動機づけになりますし、将来必須となる創造力を育むきっかけとなるからです。仲間と過ごすことで、今の子どもに欠けていると言われている社会性も身に付きます』と自信をもって言えるようになります。そう聞けば、保護者は我が子を合宿に行かせたくなるものです」

江藤氏は今後、自らの仕事としても、塾講師への研修、塾と共に取り組む保護者の啓発を目指していきたいという。具合的には、「今どきの保護者の課題・ニーズの認識」「今どきの保護者とのコミュニケーションの取り方の習得」「保護者会で使える保護者教育」──などだ。

なお、7月2日(日)には「次世代型 保護者対応スキル取得セミナー」をアルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)において開催する予定。


ウイングネット


PICK UP


Formaid
                         スポーツマネジメント通訳協会
                         ベスト塾
                         FLENS
                         コエテコbyGMO

全国学習塾協会ITコンソーシアム塾ツール

河合塾One

東京保健医療専門職大学

琉球リハビリテーション学院

麗澤中学・高等学校

麗澤瑞浪中学・高等学校

つくば開成学園

コンパス

塾シル!

レキシとコトバの先生

塾ナビ

家庭教師

中国語資格HSK 中国政府公認・世界共通規準

塾と教育 twitter


塾と教育

株式会社 塾と教育社
〒162-0822 東京都新宿区下宮比町2-28 飯田橋ハイタウン807
Copyright © Juku To Kyoiku Sha. ALL Rights reserved.