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千葉学習塾協同組合(JAC)創立30周年記念式典

2018-01-05

11月26日(日)、東京ベイ幕張ホールにて、千葉学習塾協同組合(JAC)創立30周年記念式典が盛大に開催された。
これまでJACに貢献された方々に感謝状が授与されたほか、写真家の長倉洋海氏による「世界、私の出会った子供たち」と題する記念講演などが行われ、式典の後には祝賀会も開催された。参加者らはこれまで30年の足跡を振り返り、これからも40周年、50周年に向けて地域の子どもたちや保護者に貢献することを誓い合った。

113塾を擁する全国最大規模の塾団体

[左から]1番目:千葉学習塾協同組合 佐久間昌知 理事長 2番目:千葉学習塾協同組合 鈴木雅規 副理事長 3番目:亀山直人 実行委員長 4番目:千葉県中小企業団体中央会 今関光俊 専務理事

[左から]1番目:千葉学習塾協同組合 佐久間昌知 理事長 2番目:千葉学習塾協同組合 鈴木雅規 副理事長 3番目:亀山直人 実行委員長 4番目:千葉県中小企業団体中央会 今関光俊 専務理事

第1部の記念式典は、30周年記念実行委員長の亀山直人氏の開会の辞で幕を開け、佐久間昌知理事長が挨拶。
「30年も経ちますと、とかくマンネリ化しがちですが、おかげさまでJACは全国でも最大規模の113塾を擁する団体として活動を続けております。
ここ10年に目を向けますと、『大学進学相談会』を新しく始め、この幕張会場に3000名が参加する大きな会に成長
しています。また『公立高校進学相談会』も千葉会場、東葛会場で、この10年の間にしっかり地域の皆様に定着した行事となっています。『新聞検定』という生徒さんが参加できる取り組みも行っています。
私立高校との架け橋である伝統ある『スクールフェア』、そして企業様との架け橋となる『教材教具展』、さらに『JACの広場』という年4回の広報誌も30年欠かさず発行しております。 
20年前、私はJACの先生方に助けていただきました。その先生方ともこれからもいつまでもこのような場で貴重な時
間を共有したいと思っております。本日はお忙しい中お越しいただき、まことにありがとうございます」。
来賓の挨拶では、千葉県中小企業団体中央会・今関光俊専務理事、千葉県私立中学高等学校協会・讃岐谷真一副会長が祝辞の辞を述べ、続いて塾団体を代表して全国学習塾協同組合(AJC)・森貞孝理事長が「千葉県学習塾協同組合の活発な活動に感動しております。
歴代の理事の方々、ご苦労様でした。そして組合員の皆様のますますのご活躍、塾のご発展を祈念いたします」と述べた。

[左から]1番目:全国学習塾協同組合(AJC)森貞孝 理事長 2番目:千葉県私立中学高等学校協会 讃岐谷真一 副会長 3番目:松浦重雄 氏 4番目:西出一信 氏

[左から]1番目:全国学習塾協同組合(AJC)森貞孝 理事長 2番目:千葉県私立中学高等学校協会 讃岐谷真一 副会長 3番目:松浦重雄 氏 4番目:西出一信 氏

JACに貢献した先生方に感謝状授与

感謝状授与においては、最初に創立20周年以降の理事長──松浦重雄氏、長谷川洋男氏、西出一信氏──の3氏に感謝状が贈られた。松浦氏は「逆にJACに感謝状を贈りたい」と述べ、西出氏は「今後もフレッシュな執行部が次の10年、20
年と続けてくれると思う」と期待の言葉を述べた(長谷川氏は都合により欠席)。
次に感謝状を贈られたのは、JACの発展に寄与された方──伊能幸一氏、金坂嘉一氏、渡邉龍雨氏──の3氏。
代表して伊能氏は「10数年前に組合の会計を引き継ぎました。資金繰りが厳しい中、各事業部の先生方にかなり無理なお願いもいたしましたが、嫌な顔ひとつせずにご協力いただけたことを感謝しております。若い先生方にどんどん引きつがれていって、さらに活発な活動をしていただきいと思います」と語った。

協賛企業の皆様

協賛企業の皆様

JAC創立以来、協力、協賛している企業──進学研究会、総進図書、声の教育社、育伸社──の4社にも感謝状が贈られた。4社を代表して進学研究会・上本三郎社長は「千葉学習塾協同組合様ほど1年を通じて活発な活動をしているところはないと思います。また組合運営が民主的であることも特筆すべきことだと思います。さらに50年、100年と続きますことを祈念いたします」と祝辞を述べた。
また、JACの創設に参加した皆倉宣之氏が日本民間教育大賞(民間教育最高功労賞)を受賞したことが報告され、(株)塾と教育社・加藤麻由美社長から皆倉氏に花束が贈呈された。皆倉氏は「私たちはこの30年である程度基盤を築いてまいりました。これからは我々民間教育が、国の教育政策とどのように折り合いをつけていくのか、そんな問題も関わってくるのではないかという気がいたします。それも含めて今日は大変感慨深い記念式典です。どうもありがとうございます」と謝辞を述べた。

JACの発展に寄与された3氏

JACの発展に寄与された3氏

さらに、組合員を代表して平栗祥克氏に感謝状が贈呈された。平栗氏は「若い方も大勢活躍されて、ますます心強く思っています。これからも頑張りましょう」と語った。
佐々木肇副理事長は設立30周年記念書籍『なぜか私の成績が上がらない。と思ったときにそっと開く本(エール出版)』について報告。
「30周年記念の準備にあたり、まず生徒と保護者のために何ができるか、記念事業として何ができるかを考えました。その次に考えたのが、組合の加盟塾の皆さんにどのような形で利益をご提供できるかということです。その中で、各々の塾のスキルを活かした出版物ができないかという話になり、この記念書籍を出版し書店販売することになりました。オリジナルの教授法など惜しげもなく掲載しておりますので、ぜひご覧になってください」。

記念書籍とは別に、30年の歩みを綴った記念誌『蒼天』もお披露目された。
タイトルの『蒼天』は和塾・赤瀬博司氏が名付けた。組合員の投票で選ばれた。赤瀬氏は自分の作品がタイトルに選ばれたことに御礼を述べ、「才能あふれる集団の中に自分もいることを誇らしく思っております」と語った。
鈴木雅規副理事長が閉会の辞を述べて、記念式典は幕を閉じた。

[左から]1番目:皆倉宣之 氏 2番目:佐々木肇 副理事長 3番目:和塾・赤瀬博司 塾長 4番目:平栗祥克 氏 5番目:記念講演の講師を務めた長倉洋海 氏

[左から]1番目:皆倉宣之 氏 2番目:佐々木肇 副理事長 3番目:和塾・赤瀬博司 塾長 4番目:平栗祥克 氏 5番目:記念講演の講師を務めた長倉洋海 氏

長倉洋海氏による「世界、私の出会った子供たち」

第2部の記念講演では、写真家・長倉洋海氏が「世界、私の出会った子供たち」と題する講演を、自らが撮影した写真を映しながら行った。2016年には写真と文から成るノンフィクション「エルバルサドルの少女 ヘスース」が中学3年生の国語の教科書(光村図書)に載るなど、長倉氏は教育関係者の間でも著名な写真家だ。
講演の中では、長倉氏が世界で出会った様々な子どもたちの話が出てきたが、アマゾンの成人式の話は印象的。
「12〜14歳で、ある程度身体が大きくなり、物事がわかり始めた頃、村外れの家で過ごすようになります。約1年そこから1歩も出ず、食事も村人が運んできます。夜は長老が村の歴史、民族の歴史を語って若者たちに伝えます。その成人式が終わって初めて、彼らは村の名前を名乗ることができるのです」。
生まれてきた子どもの名前の付け方も、私たちから見るとユニークだ。
「父親とシャーマンが生まれた子をじーっと見て、その子の生きていく道が見えたら、それを象徴する名前を付けます。見えなければ、1年でも待ちます。
名前を付けても、その名のように生きられなかったら、名前を変えても構いません」。

長倉氏がアマゾンで一番印象的だったのは、「人はどこからやって来たのかを知れば、どこに行くのかが見えてくる」という言い伝えだ。
では、アマゾンではなく都会に住む人はどう生きればいいのだろう? 「人との出会いの中で学ぶことによって、同じ人間として自分はどう生きていくのかが見えてくる。学校もある意味ではそういう場ではないでしょうか。要するに出会いの中で人は初めて生きていくことができるのです」と、長倉氏は語った。
第3部の祝賀会では30周年にふさわしいアトラクションなども行われ、参加した方々は楽しいひとときを過ごした。


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