世にも美しい三字熟語
西門けい子 著 ダイヤモンド社 刊 1,540 円(税込)
本書の著者は、「ステージメソッド塾」という国語の学習塾を経営している西門けい子氏。平均点以下の成績を学力日本一にする「ニシカド式勉強法」は大きな成果をあげているが、その秘訣が「語彙力」とのこと。
かつてない新しいやり方で、「語彙力」がつく。それが「三字熟語」だと著者は述べる。
「この“ 三字熟語”、実はなかなかの曲者です。二字熟語や四字熟語に比べると、影が薄い印象がありますが、“ 新商品”“ 運動会”“ 一般的” など、日常生活の中で何気なく使われています。さらに深く“ 三字熟語” の世界を見てみると、日本語がもつ豊かな漢字文化の世界が広がります。例えば、“ 雪月花”、“ 五月病”、“ 朧月夜” などの日本の情景を表す言葉をはじめ、“ 安本丹”“ 頓珍漢”“ 素頓狂” など思わず吹き出してしまう言葉、“ 大団円”“ 知情意”“ 不如意” などのかっこいい言葉があります」とのこと。
[特別コラム]では、言葉づくりの大家である夏目漱石や表現力の達人である太宰治のエピソードに触れながら、その人となりや作品を、「三字熟語」の視点から探究している。