デタラメ受験戦争
失われた「学びの本質」
大坪智幸 著 幻冬舎メディアコンサルティング 刊
990円(税込)
著者は、(株)花咲スクール代表の大坪智幸氏。
子どもの教育について悩みを抱える親は多い。変化が速く先行きの見えないグローバル社会を生き抜くために、しっかりとした学力をつけさせたい、そのためには少しでもいい高校・大学に進学させたい──。
教育に唯一絶対の“正解” はない。時代が変われば、それとともに必要な教育も変わっていく。昔であれば、教科書的な学力を定着させて受験に成功させればそれでよかったのかもしれない。しかしこれからの時代はそれだけでは不十分だ。刻々と変化する社会をたくましく生き抜いていける学力とは何か。そしてその学力を育てる教育とはいったいどういうものか。
学習塾を経営し、自ら教壇に立って指導をする著者は、現在の受験本位の教育は本当の意味で子どものためになっていないことや、様々な「デタラメ」が横行していることに警鐘を鳴らす。現代に求められる教育の本質について考察し、知育と徳育を兼ね備えた真に必要とされる教育のあり方を提言する1冊。
著者はいずれ塾を中心とした民間教育の評価基準を明確にしたいと考えている。優れた民間教育とは何かを言語化・数値化して、客観的に判断できるようにすることが必要だという。そこで昨年10月、民間教育の在り方の体系化とMBA取得を目標に大学院プレ受講開始し、今年春、本科入学。
大坪氏は、教え子たちを全力で応援するべく教育の質をさらに向上させ、ますます進化させていく所存だ。