子どもの知能を引き出し生きる力を伸ばす「アデック知力育成教室」
1~12 歳までの子どもを対象とした「知能開発」に取り組むアデック知力育成教室。様々な体験や学びを通して子どもの生きる力を伸ばす独自のメソッドを採用した6つのコースがあり、関東エリアに6教室を展開している。アデック知力育成教室を運営する株式会社わの松田考平代表取締役と、同事業の責任者である氏井香美氏に事業内容について伺った。
特色ある5つのコースで子どもの知能を開発する
松田氏が代表を務める株式会社わは、個別指導学院Hero’S(ヒーローズ)、東進衛星予備校、中学受験個別進学塾QLAN(クラン)、英語教室AICKidsなどの教育事業を手がけ、現在は7つのブランドで60教室あまりを展開している。2018年7月にはアデック知力育成教室(以下、アデック)を運営する株式会社グローバルスクエアの全株式を取得し、連結子会社とした。「株式取得前に教室を訪れた際の、活気ある雰囲気と熱心なスタッフの姿、そして子どもたちの笑顔が決め手だった」と松田代表は振り返る。
アデックでは、子どもの心身の成長や興味・関心に合わせて、5つのコースを用意している。1~6歳(年長)を対象にした「アデック知能開発コース」では、遊びやプリント学習を通して、幼児期の知的習得に必要とされる「言語・数量・図形・記憶・常識・巧緻性」の6分野の知能を育成する。本コースは小学校受験を目的としたものではないが、必要に応じて親子への受験指導も行っており、「小学校に入学してから困らないよう、先生の指示待ちではなく自分でどうしたらいいかを考え行動できる素地づくりを大切にしている」と氏井氏は言う。
また、小学生(一部は年長から)を対象としたコースには、速読やパズルを通して論理的思考力や読解力の基礎を養成する「速読速解力+パズル&思考力コース」、学童機能を備えた「滞在型英数国学習コース」、英語ネイティブのレッスンとオンラインレッスンを組み合わせた「4技能英語学習コース」、創造力・想像力・集中力・問題解決能力を育成する「ロボットプログラミング学習コース」の4つがあり、滞在型英数国学習コースに通いながら速読速解力+パズル&思考力やロボットプログラミング学習などのクラスに参加する生徒もいる。
ニーズが高い滞在型では気持ちが切り替わる工夫を
アデックのすべてのコースに共通するのが、「教える(ティーチング)」ではなく「引き出す(コーチング)」というスタンスだ。
「知識や技能を詰め込むのではなく、子どもたちに働きかけることで能力を引き出し伸ばすことを大事にしています。
そこに共感して通わせてくださる保護者の方も多く、教科学習ができればいいという偏差値主義的な価値観ではなく、子どもの思考力・判断力・表現力や発想力・創造力を伸ばしたいと考える方、普通の塾では物足りないと感じている方に選んでいただいています」(氏井氏)
特に生徒・保護者のニーズが高いのが、滞在型英数国学習コースだ。共働き家庭の増加により、学童機能を備えた塾・教室(塾・教室機能を備えた学童)が増えているが、アデックでも通う小学生のうち7割が滞在型(学童型)を利用している。他社と差別化するため、アデックでは活動ごとに教室やメンバーを分け、メリハリをつけることを重視している。
「英語やプログラミング、パズル、速読などの専科のみに通う生徒と、滞在型と専科とを併用している生徒が同じ教室で学びます。長時間同じ部屋にいる滞在型ではついダラけてしまいますが、レッスンごとに教室移動がありメンバーも変わることで、気持ちの切り替えができてメリハリがつくというメリットがあります」(氏井氏)
なお、今回の新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、休校する塾も多いが、どうしても仕事を休むことができないという保護者からの要請を受け、アデックでは消毒や換気の徹底など万全の対策を行いつつ開室している。「滞在型というコースを運営するものとして、責任感をもって対応している」と氏井氏。緊張感ある日々が続いているが、「これまでは当たり前だった様々な活動が制限される今の状況は、子どもたちにとって良い人間教育の機会でもある。大変だが共に乗り越えようと、子どもたちにも話している」という。
今夏、プロ選手が講師を務めるスポーツクラスを新設
アデックでは今夏、新たに「アデックスポーツクラス」を立ち上げる。
プロスポーツ選手を講師に迎え、スポーツ体験を通して、体力や技能に加えて創造力、集中力、思考力、問題解決能力を伸ばし、メンタル面を強化することを目的としている。「強い心と体をもち、自分で考え、行動することのできる子を育てたい」と松田代表。新型コロナウィルス感染症拡大の影響で予定していた体験イベントなどが中止または延期になったが、現在は8月開講に向けて準備を進めている。
第一弾として、8月2日~4日に2泊3日の夏休みスポーツ合宿を予定している。コーチを務めるのは、元プロテニスプレーヤーの加藤季温氏。「スポーツだけでなく、教科横断型の学びの機会を提供したい」
と松田代表が言うように、英語ネイティブとの交流や星空観察などのアクティビティもある。アデック
の生徒だけでなく、外部生も参加可能。冬にはプロスノーボーダによるスキー・スノボ合宿も計画中だ。
現在は、神奈川県内で4 校、千葉県内で1校、茨城県内で1校を運営するアデック。今後はフランチャイズ展開を進めつつ、「拡大路線ではなく、個々の教室での運営の質をより高め、生徒の学びをより深めていきたい」と松田代表は考えている。
「幼児教育は責任が大きいものですし、一定の成果が出るまでにも経営的に黒字化するまでにも時間がかかります。そういう意味で、覚悟をもって一緒にやろうと思ってくださる方がいれば、ぜひ一緒に手を組みたいと思います」(松田代表)
「利益も大事ですが、何よりも子どもの将来を考えて子ども自身を伸ばしたいという思いのある方と一緒にお仕事ができたら嬉しいです」(氏井氏)
日本の教育が転換期を迎えた矢先に起きたコロナ禍により、今、子どもたちが生きるために必要な力は何か、学校や学習塾はどうあるべきかが改めて問い直されている。アデックが取り組む子どもの知能開
発に、今後さらに注目が集まりそうだ。
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