進学塾クエスト　古口徳夫 塾長

群馬県館林市で進学塾クエストを運営する古口徳夫塾長は塾業界一筋、指導歴30年を優に超える大ベテラン。「卒業生がいつでも立ち寄れるように」と校舎展開はせず1カ所に腰を据え丁寧な指導を心がけている。映像授業や速読など、子どもたちに必要だと思うコンテンツは積極的に導入してきた。
オンライン英会話のOLECO もその一つ。大学入試の4技能対策としての導入ではあるが、小学生の集客に最適だと考えている。古口塾長から詳細を伺った。

現状を認識している保護者が少ない

英語が小学校で教科化され、それに伴い中学では英語で授業が行われています。しかし、保護者の認識は「英語が難しくなったらしい」程度のこと。大多数の保護者が現状を把握できていないと感じます。特に当塾の対象地域の小学校では英語の教科書を学校に置いて帰るようにさせているため、保護者が教科書を見る機会が少ないことも影響していると思います。当塾への問い合わせで来塾される方には実際の教科書を見ていただいていますが、口々に「こんなに難しくなっているんですか！」とみなさん驚かれます。ただ、英検の受検者は増加していますので「英語は早めに始めた方がいい」との認識はあるようです。
英語は言語ですから実際の場面で使えなければ意味がありませんし、4技能習得は自然な流れだと思います。当塾では英語について「まずは技能を習得し、それをどう利用・活用していくのかを考えましょう」とお話ししており、そのためのツールとしてオンライン英会話のOLECOを導入しました。

1レッスン25分、ずっと講師を独占できる贅沢

小1から高3を対象に大学受験を前提とした進学塾ですから、入試で高得点を取ることが最優先。読み書きに関しては長文読解や文法、英作文など従来の指導を行った上でリスニングとスピーキングをOLECOで鍛えていきます。複数の英語コンテンツを比較検討した上で、OLECOに決めた最大の理由は「マンツーマンであること」でした。1レッスン25分、その間はずっと講師を独占できるのは大変贅沢だと思います。英語のスピーキングはとにかく量をこなすことが大事。スピーキングの時間がしっかり確保できること、レッスンの設定の簡単さ、レッスン中の塾側の負担がほぼないことなど、メリットばかりでした。
間違いやうまく言えないことを怖れ、自ら喋ることに抵抗を持つ子どもも多くいます。まずは声を出すことに慣れてもらい、外国人講師にも慣れてもらいます。ただ、慣れた人相手でないと話せないのは困りますから、講師が毎回変わることもよかったと思っています。

学習塾で英会話を学ぶアドバンテージ

近隣にとても評判のいい英会話スクールがあり、数名の塾生も通っていました。でも、小学生のうちに英検5級を取得して入塾してきた子であっても、文法は苦手としているケースがほとんどです。流暢に英語を喋る一方で英語の試験の点数はよくないという、帰国子女でもたまにあるケースです。日本語で会話はできるけど、国語のテストはイマイチという子を思い浮かべてもらうとわかりやすいでしょうか。こうした場合、入試での得点は望めません。英検等の民間資格を取得することで大学には合格するかもしれませんが、これを「通じるからいい」とするかどうかです。
文科省が4技能を必修としたその理由を考えると答えは出ると思います。読み書きに偏った日本の英語教育はグローバル化が進む社会では限界があると考えたからこその導入だったはずです。「4 技能をバランスよく」学ぶことこそ今求められていることであり、従来の英語指導にオンライン英会話を加えた学習塾はまさに「英語」を学ぶに打ってつけ。グループレッスン中心の英会話よりスピーキングとリスニングを鍛えるための時間をタップリと取ることができるからです。

小学生集客のためのツールとしてもOLECO

当塾を開設して18年目、少子化を肌で実感することが増えています。家庭数はそれほど変わらずとも一人っ子が多く、兄弟姉妹での入塾が減りました。中高生での集客が段々と難しくなっています。これまで特に上位層を中心に生徒募集をしたわけでありませんが、実績がよかったことから「クエストは成績上位者向けの塾」というイメージが定着してしまい、中高生からの入塾が敬遠されているように感じます。イメージ刷新のための広告戦略を練るとともに、今、小学生からの集客を真剣に考えているところです。冒頭で申したように保護者には「英語は早めに始める方がいい」との認識がありますし、リスニングや発音のことを考えると早い方がいいのは間違いありません。
小学生から通塾した場合、継続率も高く、実績も出やすい傾向にあります。当塾で導入済みのコンテンツもごく普通に使いこなし、それらを使うことで成績が上がることを実体験で知っているため継続もスムーズなのです。現在OLECOを受講する小学生からの評判も上々。皆、楽しく取り組んでいます。今後は小学生の集客に力を入れていくつもりですが、そのメインにはOLECOを据えるつもりです。低学年向けのクラスを作るかどうか、具体的な運用については今後詰めていく予定です。
OLECOは他のコンテンツとも相性がよく、L＆R対策としての速読聴英語や映像教材の英検対策講座と組み合わせて二次試験対策に使うなど、当塾に合った使い方を模索していきたいと考えています。