教育資源としての民間教育 第54回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長
塾業界の「当たり前」を塾業界全体で守っていきましょう
例えば1人の社員が自身の評価ばかりに集中して業績を上げて、会社がもしもダメになってしまっては元も子もありません。つまり業界や日本社会が存在価値を緩やかにでも失ってしまったら、個社の業績が揺らぐと思います。さらには社会情勢によっていとも簡単に崩れていく可能性すらもあると思います。その時のマイナスの影響は、業界全体に及びます。全国学習塾協会はそのようなことがないよう、未然に防止するためにも存在しています。
これからも業界の当たり前を、業界全体で守っていこうとしなければなりません。よく「入会のメリットは?」と聞かれることが多いです。私たち学習塾が当たり前のように、教育表現ができるという環境が担保されていることが、メリットというしかありません。この環境があって民間教育が自由に教育表現できるわけです。これは命と同じだと思っております。
そしてこの社会はいつまで続くかは誰にも予想はできないとも思っております。社会はいつも民間教育を守ってくれて当たり前という姿勢は見直すべきだと考えます。社会に感謝するからこそ社会に責任を果たし、その上での自由だと考えます。この国の民間教育という環境の中で、教育表現をしている以上、関係ないということはありません。
業界を守っていくということは、日本全国の様々な塾に通う多くの子どもたちを間接的に守ることにつながります。子どもたちは民間教育、塾を心から必要としているはずです。子どもたちを守ることは、その未来を守ることでもあります。この国の未来を守ることにもつながります。これらの社会の未来が守られてこその塾であり民間教育です。そのような視点の高さも持って、時代を生きていく子どもたちに接していきたいものです。
最後に、ぜひ公益社団法人全国学習塾協会の存続と、塾の国に対する影響力のために、そして全国の塾の教室現場と子どもたちの未来のために、全国学習塾協会の活動をご理解いただき、協会未加入の事業者の方はご加盟していただけますよう、毎号にわたり恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。