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NEA教育アライアンスネットワーク 2022年春 大学入試研究会【情報編】

2022-08-01

各大学が求める学生像を明確に示し、多様な強みを持つ受験生を評価する形になりつつある

子どもたちの未来を輝かせる指導方策の拡充と民間教育機関の持続的発展のために活動中のNEA教育アライアンスネットワークが、5月開催の「高校入試研究会」に続き、オンラインによるハイフレックス方式で「大学入試研究会【情報編】」を6月14日(火)NEA会員限定で開催した。受験人口が減少する一方、学部・学科の新増設や私立大の入学定員増など、様々な動きが見られる中、最新情報をどのように保護者に伝え、また塾で活用するかが重要である。
今回は2022年度入試を振り返り、現在の高1生からの新課程に伴う入試動向について、代々木ゼミナール教育総合研究所 教育情報企画推進室 川崎武司氏が解説。現時点の情報を会員と共有した。主な内容を紹介する(詳細はNEA公式HPをご覧ください)。

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【講師】代々木ゼミナール 教育総合研究所
教育情報企画推進室 川崎 武司 氏

大学入試の「何」が変わったのか

大学入試改革の目的は「学力の3要素」をバランスよく測る入試へのシフトである。2年前から「学力の3要素」を軸とした入試区分になっており、「一般入試(主に筆記試験)」が「一般選抜」となり、「AO入試(学力以外の評価を重視)」が「総合型選抜」へ。「推薦入試(学校長推薦 学力検査免除)」が「学校推薦型選抜」となり、より多くの観点で評価する入試となっている。

国公私立大 入学者選抜実施状況

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2021年度に一般選抜の入学者数が全体の半数を切った。国公立大学では7~8割が一般選抜で入学している一方で私立大学は5割以上が特別選抜で入学している。国公立大学でも特別選抜の募集枠が広がっており、注視が必要。特に総合型選抜の募集枠が拡大し、国立大学で1000人以上、私立大学で1万人以上の入学者が増加している。

共通テストに向けた学習アドバイス

《全般》
⃝新傾向の問題・多様な題材への対応
⃝読解力の強化→拾い読み、情報の抽出、素早く論旨をつかむ
⃝基礎の定着→多様な出題形式への慣れ

《教科・科目別対策》
⃝英語R…語彙・文法→正確な読解→必要な情報を効率よく見つけ出す
⃝英語L…自然な聞き取り、イギリス英語を含む多様な話者に慣れる
⃝国語…正確に読み解く読解力、複数文章・要素の関連付け
⃝数学…公式・数式の意味を考える訓練
⃝地歴公民…関連知識・周辺情報までを理解、史資料の読解
⃝理科…基本事項の定着と考察力の強化

2022年度 国公立大入試のキーワード

《2次出願の動向等》
⃝共通テストの平均点大幅ダウンでも2次出願者数は増加。ただし過去10年間では下から2番目の低水準
⃝全体では「臆することなく果敢にチャレンジ」の傾向。出願者数は国公立全体で+0.9%、国立大で+2.4%
⃝国立トップ10校(旧7帝大・筑波大・東工大・一橋大)の前期で+2.2%、医学部医学科の前期も+2.1%と難関大学・学部の出願が増加
⃝系統別では全体で「理高文低」傾向。理系はほとんどが増加に対して文系は法学系を除く全系統で減少
⃝地区別では「大都市圏に回帰」の傾向。首都圏が+2.0%、近畿圏が+1.4%といずれも増加
⃝第1段階不合格者数も増加。前期計で2139人→3029人(+41.6%)

2022年度 私立大入試のキーワード

《一般選抜の動向等》
⃝昨年の入試改革に伴う浪人減が継続し、現役生中心の選抜傾向
⃝首都圏・近畿圏の有力大学の倍率低下により安全志向が後退し、チャレンジ志向が回復。中堅から上位校に志願者が集まる
⃝受験生に英語外部試験を利用することが浸透し、英語外部試験が利用可能な入試での志願者数が増加
⃝地方からの受験生が回帰し、首都圏・近畿圏の有力大学で全学部日程での志願者数が増加
⃝昨年に引き続き、合格者数を増やす大学が大半。多くの大学で補欠合格者数の高止まりも顕著

私立大 一般選抜志願状況と系統別志願状況

⃝一般選抜の志願者は0.1%減、昨年の14.3%減からほぼ横ばい
⃝一般入試は0.5%増、共通テストの平均点ダウンが一般入試志願者増の要因か
⃝共通テスト利用は1.7%減、一部大学での併願検定料の減額制度縮小が影響
⃝大学入試で経済不況下に見られる「理高文低」の状況
⃝文系で唯一の増加は法・政治系、特に法律系が増加しており、公務員志向の表れか
⃝理系の中でも工学系が著しく増加し、詳細系統を見てもすべての系統で増えている

2025年度(令和7年)入試からの共通テスト(概要)

⃝大学教育を受けるために必要な学力の測定に資する(現行の共通テストと同じ基本路線)
⃝2022年度から施行される新学習指導要領に対応した内容に改善

①必履修教科・科目の範囲内での出題(現行の共通テストと同じ考え方、高校生に最低限必要な知識や教養の確保)
②現行科目の出題をスリム化(受験者数の減少や業務経費削減等が主な理由)
③科目の出題や選択の組み合わせが現行の共通テストから大幅な変更がないよう配慮

⃝試験形式は問題冊子とマークシートを使用し「紙で実施」(英語はICPを使用)
・「地理歴史、公民」と理科は同一試験時間に実施、数学は①②のグループごとに試験時間を分ける
・「地理歴史、公民」、数学、理科は解答方法に一定の条件あり
⃝2025年度のみ旧課程履修者に対する経過措置(移行措置)あり

2025年度(令和7年)入試からの共通テスト(変更点)

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⃝出題教科・科目の試験時間は国語が90分、数学②が70分に変更、新設「情報」は60分
・国語は内容を充実するため10分延長(多様な文章を提示し、より思考力・判断力・表現力等を評価するため問題量(大問)を増やす方向で検討)
・数学②は出題範囲が増えるため10分延長
・情報は出題内容や他教科の試験時間をふまえ60分
・「地理歴史、公民」、数学①、理科、外国語は変更なし

⃝「情報」の導入(2022年度からの新指導要領で新設の「情報1」より出題)
・現行課程の移行措置として「旧情報(仮)」を出題。「社会と情報」「情報の科学」の共通部分に対応した必答問題に加え、それぞれの科目に対応した問題を出題し、選択解答させる

最後に「大学入試は各大学が求める学生像を明確に示し、多様な強みを持つ受験生を評価する形になりつつあります。大学の学部・学科の新増設ではデータサイエンス系が国公立大、私立大ともに各地で誕生する予定であり注目が集まっています。
これからも、皆様とともに子どもたちの未来へ向け、弊校も情報提供に努めてまいります」と川崎氏は締めくくった。

一般社団法人教育アライアンスネットワーク(NEA)
Email : info@n-ea.jp
TEL:03-6431-1311
担当:千代延・柳・相原
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