東大生によるオンライン双方向ライブ授業
「東大NETアカデミー」
生きた勉強メソッド 生徒1名、1講座から利用可能
学習塾アトムズは、宮城県石巻市で学習塾と放課後児童クラブを17年運営。東日本大震災で運営していた2教室が全壊した際は、卒業生や保護者、地域住民のお力添えをいただき、仮店舗で学習塾を再開。現在は「12年教育」を理念に掲げ、幼児・小学生から高校生まで通塾。地域の学力を底上げするために「石巻から東大合格を出す!」という想いから、2021年9月に「東大NETアカデミー」を導入。その経緯や活用方法について佐藤将人代表に伺った。
8年前から小学部の運営に力を入れる
石巻住民( 地方の住民) からすると、東大は「テレビで見る世界」で現実味がなく、受験を志す生徒はほとんどいません。過去に石巻から東大合格者が出た際には、地元新聞に取り上げらほど注目されました。石巻には進学校と呼ばれる高校が3校ありますが、偏差値は上位から順に55、46、41です。ここ数年の偏差値推移や進学実績をみると進学校とは呼べない状況です。
市内には私立中学もなく、高校の8割は定員割れしているため、受験に対する意識が低く、学力低下に対して危機感を覚えていました。地域の学力問題を解決するために、小学部改革の必要性を感じ、当塾では8年前から小学部の運営に力を入れています。「石巻から東大合格者を出したいなぁ」という想いを抱いていた際に、東大NETアカデミーとのご縁をいただき、即決で導入を決めました。
ちょうどその頃、テレビドラマ「ドラゴン桜」が放映され、アトムズ(当塾)でも「リアルドラゴン桜 石巻編」が始まりました。東大に合格させるためには、東大生から教わることが一番の近道です。自塾内に東大受験を志す生徒が多ければ多いほど、合格が近づき、周りに良い影響を与えてくれます。当塾では、小学生から東大生との関わりを持たせたいという想いから、東大生講師による「探究授業」を開講しました。おかげさまで、東大・京大を志す小学生が増えてきました。現在、塾生の6割以上が幼児、小学生です。
東大NETアカデミーは生徒の可能性を広げてくれる最良のツール
導入に迷いはありませんでしたが、導入費をどう捻出するかが問題でした。しかし国の補助金制度等をうまく活用することで解消することができました。東大NETアカデミーは双方向授業のため、緊張感を持って授業に取り組むことできています。いわゆる映像授業とは違い、講師からの質問や投げかけも多く、生徒側から気軽に質問することもできるため、自塾に東大生講師がいるような感じです。
心配な点としては、タブレットを活用して授業を受けるため、小学生がタブレット自体に気を取られてしまうことがありましたが、授業前学習としてタブレットの操作方法や利用の仕方などを生徒や保護者にお伝えすることで解決しています。
当塾では、小学生のうちから生徒全員が「東大生と関わりを持つ」ことを心がけています。中学部や高等部の特進コースの受講生には、東大NETアカデミーを勧めています。東大生と関わりを持つことで生徒の進路選択の幅も広がります。東大NETアカデミーは生徒の可能性を広げてくれる最良のツールだと感じています。
スタディハウス藤島は、福井県福井市にある小中高対象の学習塾。小学算英は個別指導、中学英数は集団/個別の選択制、高校生はオートロック式の入室方法を取り入れた別の教室で自立型の学習を実施している。立地上、大手有名塾に学力上位層の生徒が流れるので、同塾の生徒は成績中位~上の中くらいまでが中心とのこと。塾長が小学生の個別と中学生の集団指導を、中学生の個別と高校生の質問対応は福井大学の学生講師が担当している。
東大NETアカデミーについて、荒井和彦代表に話を伺った。
自塾の生徒に「東京にいる現役東大生の生の授業」を受けさせたい
多くの保護者様から要望があり、開校から5年後の2021年秋に高校部をスタートさせました。自由に出入りできる自学自習に最適な環境を準備しましたが、何かが足りないと感じていました。有名予備校の映像授業も検討しましたが、より良いものを探していたところ、東大NETアカデミーに行きつきました。「学習の地域格差をなくしたい」という言葉に惹かれ、自塾の生徒に「東京にいる現役東大生の生の授業」を受けさせたいと思いました。
導入前に気になっていたのは、「授業がうまいのか」という点です。現役東大生なのでスペックは間違いなく担保されていますが、集団授業をするにはそれとは別の能力が必要です。そこで、高校入試直後の生徒13名に体験授業を受けさせたところ、不安は払拭されました。板書の仕方、説明する際の口調のリズム、目線、姿勢、生徒全員に目が届いているか、アイスブレイク、当日の課題への導入、最後のまとめ、どれも学生講師とは思えないほど素晴らしく要所をおさえていました。
従来の映像授業のメリットは、コスト面や早送り・巻き戻し、講座数の多さでしょう。それに対して双方向授業のメリットは、ライブ感にあります。講師がどのような考えのもと問題を解いたのか解説し、生徒の理解の度合いをその場で確認し、必要に応じてやりとりすることができます。物理的な距離があると「コーチング」が難しいのですが、東大NETアカデミーの講師はこの点でも優れています。授業外でも(許可を得た上で)メールで勉強の進め方などをアドバイスしてくれます。宿題の添削では、東大生がここまでしてくれるのかと感動しました。
東大NETアカデミーの授業を受けている高校生全員の成績がアップ
今の時代、生徒と信頼関係を築くのは簡単ではありません。フレンドリー&熱血の一本調子で生徒に好かれる時代は終わっています。「この先生はわかりやすい、頼りになる、一生懸命付き合ってくれる」という過程があって初めて生徒と信頼関係が成り立つと考えています。東大生講師のスペックに裏打ちされた細かな配慮と一生懸命な指導は私の塾運営の信念と合っていました。
高校部は開設したばかりなので、東大NETアカデミーの授業は2講座(高1英数)です。福井の高校生の定期テスト・模試をターゲットにして進行するよう依頼しています。東大生講師を信頼していますので授業の進度や宿題は任せています。
東大NETアカデミーの授業を受けている高校生全員が成績アップし、高校のクラス内で上位になるという結果を出しています。
「結果を出せば生徒は勉強する、講師を信頼する」という好循環が生まれたので満足しています。
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東大NET アカデミー事務局
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