「スタディサプリ」で授業品質の向上と均一化を図る
「教える」から「育てる」伴走者へ 個別指導よりも「個別」な指導を実現
コンパスラボ(鳥取県鳥取市)山田 裕貴 教室長・講師
コンパスラボは、年長生から高校3年生まで28名が在籍する自立指導塾。従来の個別指導塾のあり方に疑問を感じ、鳥取市でコンパスラボを開校する。より生徒に寄り添いたいという想いから、『スタディサプリ』のプロ講師と山田氏の2人で1人の生徒を見ていく「1対2指導」を採用。
生徒のコーチングに重きを置き、志望校合格や定期テスト対策の伴走者として、「個別指導」よりも生徒に深く寄り添った指導を提供する。
質の高い授業と指導のためには『スタディサプリ』が必要だった
以前勤めていた個別指導塾では、大学生の講師が多かったこともあり、授業の質にばらつきが生じていました。講師によって教え方や指導力が異なるため、指導に長けた講師に生徒が集中したり、講師の退職に合わせて生徒が退塾したりすることも珍しくありません。指導の質をより高めるために、講師がつける記録簿から生徒の苦手を把握しようと試みましたが、講師の主観に頼らざるを得ず、正答率などの細かい情報までは把握できませんでした。
開校するにあたって意識したのは、属人的な指導から脱し、質の高い授業を行うこと。個別指導塾時代は、就職活動時や長期休暇時における講師の急なシフト変更も多く、コマ組みの作成に時間をとられていたことも課題だったため、生徒に「教える」のは動画、生徒を「育てる」のは私というように棲み分けをした上で、ICTツールの導入を検討しました。ただ、授業動画が長かったり、授業の進め方が単調だったりすると生徒も集中できないため、教材選びを慎重に行っていく中で、課題だった「指導の質の向上と均一化」を図りながら、生徒の苦手も効率的に把握できる『スタディサプリ』を導入しました。
個別指導以上の個別指導を実現
『スタディサプリ』を導入して驚いたのは、講師の指導力の高さ。例えば、理科の「浮力」では、「船は重いのにどうして浮かぶ?」と興味を引く導入もあり、生徒も集中して講義動画を視聴していました。ここまで質の高い授業を実際に行うとなると相当な準備時間が必要ですし、講師全員に同じ授業を求めるのは難しいでしょう。また、講義動画と「確認テスト」がセットになっているため、「確認テスト」で正しい答えを出すために集中して講義動画を視聴しなければならないという動機付けを高めることができます。1本あたりの講義動画も5分と短く、忙しい生徒にとって勉強のハードルを下げる効果が期待できます。管理する側にとっても、手間をかけずに設問単位で生徒の苦手を把握できるのは大きな利点でした。
現在は、確実な定着を促すために、最終確認として「確認テスト」の正答率を見た上であえて生徒に質問し、生徒自身に説明させることで、効率的に理解度や定着度を把握。アウトプットの機会を短いスパンで設けることは、生徒に「できる」「伝わる」という成功体験を積ませることにもつながっています。「教える」ことを『スタディサプリ』に任せたことで、講師のシフト管理も不要になり、大幅な工数削減に成功。以前よりも個別フォローに充てられる時間が増えました。学習計画や学習方法のアドバイス、苦手科目のフォローなど、関わり方の質が深まり、個別指導以上の「個別指導」を実現できています。
「コンパスラボは夢のような塾」という保護者の嬉しい言葉
『スタディサプリ』を導入した成果は、生徒の学習時間に現れています。当塾では学習時間や学習量を学習管理アプリで記録していますが、学習時間を競う大会では中国・四国エリアで上位を独占。全国でも20位以内にランクインし、全国トップクラスの学習意欲が育っていると実感しています。生徒の成績にも変化が見られ、5教科のテストで500点満点中300点代だった生徒がそこから成績を上げて私立高校の特待生に、250人中30位台だった生徒が5番以内に入るなど、学力を問わずほとんどの生徒が成績アップを実現。
「どの映像教材よりもわかりやすい」「該当問題だけでなく、周辺知識についても説明してくれるので良い」など、生徒自身も『スタディサプリ』の効果を実感しているようです。結果的に、保護者からは「コンパスラボは夢のような塾」という嬉しい言葉をいただき、当塾の学習スタイルが間違っていなかったことを確信させてくれました。開校当初は生徒が集まらず苦労しましたが、今の学習スタイルなら確実に成績は上がる、そう信じて続けてきたからこそ結果につながったのだと思います。
スタディサプリ塾・予備校向けサービス 導入Q&A
Q1. 導入するにあたって大変だったこと、苦労したことは?
特段大変だったことはありません。ただ、『スタディサプリ』を使うのは生徒である以上、「見よう」と思わせることが活用につながると考えていました。そこで、入塾時に学校のテストから生徒の理解度を把握し、取り組むべき教科や単元などの学習計画を一緒に立てて、納得してもらった上で進めています。
また、「確認テスト」の正答率を見ながら、生徒に講義の内容を質問し、正確に説明させるという流れを作ることで、集中して講義動画を見なければならないという動機付けを与えました。
Q2.ICT教材に対する生徒や保護者のリアクションは?
「映像授業だと、子どもが途中で寝てしまうのではないか」と不安を感じる人もいますが、当塾では、アウトプットすることを前提に視聴しているため、生徒はみんな集中して取り組んでいるという事実を伝えています。
また、「映像授業なら教室に通塾する必要はないのではないか」と質問される方もいますが、「環境」も学習の動機付けの重要な要因。自学自習の場合集中力が続かなかったり、どこから視聴すればいいのかわからなかったりなど、勉強がはかどらないという生徒もいます。教室で『スタディサプリ』に取り組む意義は、講師が一緒に学習計画を立て、苦手や学習進捗を個別にフォローできること。これらを伝えることで、保護者に納得していただいています。
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