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2022 NEA学習会
「使える英語」と「入試英語」実は同じ!Ⅱ

2023-02-01

5年後、10年後、その英語指導で大丈夫?

2022年11月、NEA(教育アライアンスネットワーク)学習会がオンラインで開催された。今回は、22年10月に開催され反響が大きかった【「使える英語」と「入試英語」実は同じ!5年後、10年後、その英語指導で大丈夫?】のアンサー学習会として位置づけ、玉川大学大学院 教育学研究科 名誉教授 佐藤 久美子氏が、皆さまから寄せられた事前質問へ回答し、明日からの英語指導に役立つヒントや教材の活用法などが示された。

講師 玉川大学大学院 教育学研究科 名誉教授 佐藤 久美子 氏

玉川大学大学院 教育学研究科 名誉教授 佐藤久美子氏

玉川大学大学院 教育学研究科 名誉教授 佐藤久美子氏

[佐藤 久美子氏 プロフィール]
子どもの言葉の獲得・発達研究(日本語+英語)で得られた科学的な知見を活かした英語教育や教材開発を推進。玉川大学大学院に長年勤務し多くの教員を輩出する。現在は市区の小学校・教育委員会にて研修・講演等多数。NHK ラジオ「基礎英語3」講師、NHK E テレ「えいごであそぼ」「えいごであそぼ with Orton」総合指揮、NHK Eテレ「エイゴビート」「エイゴビート2」監修 著書に『こうすれば教えられる小学生の英語』(朝日出版)ほか多数

[事前質問①]
Oxford Reading Tree など絵本の活用方法とは?

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絵本を取り入れる良さというのは、身近な日常生活を舞台に、表現(言語)が導入されているため、単語や構造に触れ表現の使い方を自然に理解できることにあります。絵本に書かれている情報(絵や単語、文など)を使い、インタラクティブに教師と生徒が会話をしながら読み進めるため、子どもたちは聞く力・話す力(やりとりや即興力)が身につきます。やりとりを通して多様性・異文化を体験的に理解し、既習単語・表現の復習ができるのが魅力。生徒は話す機会が得られ、間違いを恐れず自由に答えることができ、先生も英語でやりとりをすることに馴れていきます。
5分でも10分でも、時間が空いたときなどに絵本を活用しましょう。やさしいpracticeから自分ごとへの発話に応用しやすく、文の反復も多いため、表現が定着し話したいという気持ちが湧いてきます。楽しく具体的なイラストとともに、単語が少しずつ増えて難しくなっていく(Graded readers)絵本がお勧めです。中学校への準備、小中一貫を意識した指導に活用できます。

[事前質問②]
つづりを覚えられない児童への効果的な覚え方はありますか?
フォニックスを使って指導をしているがread(ea)やbook(oo)は生徒に負担ですか?

現在小学校ではフォニックスを入れていません。有効ではありますがルールを教えるのは負担感があり、正しい音を発音するのは担任にも負担です。そこで、目標表現にかかわる単語のみをフォニックスで導入するのは良いのですが、フォニックスだけではうまくいきません。英語には音とスペルが一致していない単語が多いからで、スペルアウトが効果的です。日本人はよく書いて覚えますが、手の感触は忘れやすいものです。スペルを口に出して耳で聞いて覚え、もう一度単語を発音すれば、五感をフルに使うので記憶の定着が強い。欧米の小学生は単語をスペルアウトして覚えます。さらに、6年生ではWhat do you want to be?を習い、職業を表す単語も多く出てきますが、単語も文もリズミカルにチャンツで声に出して練習すれば楽しく覚えられます。なりたい職業を表す単語を入れて、I want to be a soccer player . と自分ごとにして話します。ペアや皆の前で一人ずつ発表していけば、リスニングも単語力も自然につきます。その場合、既習表現を組み合わせることが大切。例えば、一言I like playing soccer. あるいはI can play soccer well.とその理由を言います。「ここはlikeを使っても、can を使っても、理由も1つでも2つでもいいよ」など、自由に選ばせて表現させます。その後、聞き取れた友だちの発表を皆で反復すれば、友だちのことも理解できて必然的なコミュニケ―ションになります。

[事前質問③]
リスニングを強くする方法は?

最初からtextを聞かせるのなく、生徒のworld knowledge(背景的知識)や経験を配慮しながらら、テクストに関わる身近な質問をしたり、話をして、これから聞く内容を推測させることが大切です。帰国子女や長く海外にいる人なら100%聞き取れることでも、そのような環境でなければ異文化の内容を聞き取るリスニングは難しい。内容に関わる知識や単語の音、イラストなどいろいろなヒントを活用して推測・見当をつけて聞くことが大切です。単語の音が聞き取れなくてもこだわらず、まずは大きく内容をとらえることに集中。いきなり難しい内容をたくさん聞くよりも、自分の力よりも少し上の易しいテキストを確実に聞き取れるようにすることが、リスニングの上達につながります。

[事前質問④]
塾の英語学習のスタートが遅れた生徒に対する指導法は?

文法力・単語力の差が生じるテキストを、その生徒だけ一から勉強させても、定期テストには間に合わないケースもあります。通塾者と同じテキストの箇所を読み、学ぶヒントを与え、既習表現をまずは理解させ、新出部分だけをフォローさせながらスパイラルに学ぶことで遅れている生徒もわかるようになっていきます。

『新レインボー はじめて英会話辞典』 (監修 佐藤久美子)(学研)

『新レインボー はじめて英会話辞典』
(監修 佐藤久美子)(学研)

[事前質問⑤]
4技能・文法学習・語彙の習得・教科書本文すべてをこなせるのが理想ですが、
あえてつけるとしたらどのような優先順位で学習すべきですか?

まずはリスニング、音読をやる。最初に聞きながら、次に音読しながら概要をとらえ、知識や推測を働かせてトピックのタイトルや内容を言わせます。これをreproductionやretellingと言いますが、理解できた部分を自分の言葉(既習単語や文)でよいので英語で少しずつ話させます。1文ずつ言わせていくのもよいですし、指導者が質問をして答えさせてもよいです。数文進んだら先生がそこまでの内容をまとめて話したり、感想を言い合う(日本語でもOK)。最後に大切な語彙、表現(文法)をまとめて練習(書く)します。

[事前質問⑥]
「使える英語」と入試英語の利用がどのように取り入れられるか具体的に伺いたい

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塾のテキストを使うにしても、教科書を使うにしても4技能を入れる必要があります。聞く/音読する際には、Worldknowledge(背景的知識)を思い起こし、感想を言い合い推測し概要をとらえ、繰り返し学ぶことが重要。わからない単語があってもこだわらず、こんな内容かな? と見当をつけ、みんなで「こんな話? あんな話?」と言い合って読んだり聞いたりします。 Reproduction / Retelling を行ったり感想を言い合うことで、新出語彙・文法の練習・復習にもなります。新出文をチャンツで練習したり、自分ごとに内容を置き換えて話してみたり(感想でもOK)書いてみる。このスパイラル学習で英語が使えるようになり、入試にも必ず役立ちます。スピーキング・パフォーマンスの強い生徒は入試や英検にも強いのです!


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