塾向けテスト作成ツール「Dr. okke」
定期試験20点以上アップの生徒が続出!
先生との対話を重視するテストで高校生の能動的な学びを活性化
昨年9月、(株)okke(東京都中央区)がリリースした「Dr.okke(ドクターオッケ)」は、先生がわずか1分で確認テストや実力テストを作成することができ、採点や再テストも瞬時にできる画期的なオンラインテストサービスだ。数学と英文法の全単元で基礎から応用までをカバーする網羅性の高さが魅力だ。
問題・解説すべてのオリジナルコンテンツの制作を手がける、代表取締役・久保山皓平氏を取材。開発の経緯や機能、導入事例や効果についてうかがった。
必要最低限の基礎問題から受験対応の応用編まで網羅
久保山氏は独学で大学受験を乗り越えた経験に加え、東京大学工学部在学中に個人塾や大手予備校、家庭教師のアルバイト経験を通して、受験勉強の苦労を目の当たりにしてきたと話す。
「生徒が前向きに、かつ効率的に勉強に取り組む姿勢を育てたいという思いを抱くようになり、生徒にとって最善の学びとは何か、そのために先生ができることは何かを考え続けてきました」(久保山氏)
大学卒業後は財務省に勤務し、アメリカでMBAを修了した。そして、教育に携わりたいという思いで、理系のバックグラウンドを活かした起業を決意する。
「YouTubeの授業動画などを検索する高校生向け無料アプリ『okke(オッケ)』を開発・運営する中で、新たな課題が見えてきました。それは、映像授業でひと通り理解した状態と、定着して自分で解ける状態には大きな壁があること、また学習塾では先生が生徒の定着度や実力を把握する機会が少ないということです」
こうして開発に挑んだのが、テスト作成ツール「Dr.okke(ドクターオッケ)」だ。
「膨大な問題集や参考書からエッセンスを抜き出し、『この単元ならこれを押さえれば、定期テストも受験もOK』と自信を持って言える、網羅性の高いテスト問題集となっています」
シンプルな使い勝手とコミュニケーションを重視
「Dr . okke(ドクターオッケ)」の特徴は大きく5つ。第1に、テストを作る時間が圧倒的に早くなることだ。自動作成パターンでは出題範囲や配信先、時間、レベルを選べば約1分でテストを生徒に配信できる。先生が出題範囲を決めて問題を選択するパターンでも、単元をランダムに抽出した実力テストを3分で作ることが可能だ。
「紙のテストを作るよりも、先生のご負担を大幅に軽減できます。マニュアルを読む手間も不要なほど操作性が高いので、例えば面談中に生徒のスマホにテストを配信して、熱量が冷めないうちにその場で解いてもらうような使い方も効果的です」
2つ目の特徴は解説のわかりやすさだ。
「途中段階を極力省略せず詳しいものにして、生徒が自己完結できるようなサービスを心がけています。実際、『解説がわかりやすい!』という生徒の声を多数いただいています」
3つ目は、再テストがワンクリックで自動設定できることだ。テストの得点率によって再テストを自動設定できるため、生徒が解説を理解して再テストで解けたことを先生も把握できる。
4つ目は学年を問わず、先取り学習や中高一貫教育にも対応できる点だ。先取り学習について久保山氏は、次のように指摘する。
「映像授業を視聴して先取り学習をする場合、どこでわからなくなったのか戻るべき場所が曖昧になったまま、つまづいてしまうリスクがあります。こまめにチェックテストをしてから、次に進むことが非常に重要です」
5つ目のポイントは、先生と生徒が対話しながら学力アップを目指す点だ。
「『AIに任せっぱなしにはしない』をコンセプトに、あえてAI等を導入せず、先生がテストづくりに関わり、結果がすぐに可視化されて適切な声がけをすることで、生徒のモチベーションが持続されます。先生の価値こそが塾の本来の価値であり、その価値はこれからも残り続けていくと考えています」
累計受験数1000件超え演習の大切さを改めて実証
サービス開始から3か月で累計受験数は1000件を超えた。今後も導入塾は順次増える予定だ。導入塾からは「数学の定期試験で20 点以上伸びた」「日々の確認テストの得点率が大幅にアップした」「コミュニケーションの量も質も向上した」という声が寄せられている。
「Dr . okke(ドクターオッケ)」の活用方法について、久保山氏は次のように話す。
「まず、体験面談や体験生に対して、その場でテストを解いてもらえば自動採点ができます。客観的に理解度を把握した上で先生が解説授業を行うことで、生徒自身の気づきにつながり、入塾率の引き上げに貢献する一助となっています。また入塾後は、毎回のチェックテストや、単元を混ぜたテストを受験生に配信する例が多いです」
入塾テストや保護者面談でも、現時点での学力を点数で可視化できるため、保護者にとっての安心材料にもなるという。模試で点数を取れるまでに若干タイムラグが生じても、生徒の頑張りをデータで明示することで、いずれ成績が必ず伸びると説得することができるのだ。
「ニーズが強い数学と英語の2教科から始まり、現在は化学基礎も完成しつつあります。さらに、先生方に相談しながら、他の科目や分野も検討しています。中長期的な戦略としては、高校生向けアプリ『okke(オッケ)』との連携や、キャリア教育的な分野にまでつなげることも視野に入れています」
1カ月間無料トライアルは機能制約もなく、サンプルアカウントを発行してすぐに利用でき、生徒と一緒に試すことができる。金額は塾の形態によって柔軟に対応する方針だ。
「地域格差や環境格差を越えて、日本全国の様々なスタイルの学習塾で使っていただけるため、大きな価値があると自負しています」
お問い合わせ先
https://www.okke.co.jp/dr-okke
TEL.050-3707-9293