社会が活かせていない才能を開花させる！

撹上雅彦（かくあげ・まさひこ）氏
発達障害児教育専門家
フォレストグループ顧問・フォレスト個別指導塾 塾長

全国でも珍しい発達障害児のための教育支援グループ「フォレストグループ」がこの度、発達障害に特化した「フォレスト個別指導塾」のFC募集を開始した。発達障害児教育の専門家であり同グループの顧問、撹上（かくあげ）雅彦氏は自身の子が発達障害であったことがきっかけで保護者目線に立った放課後等デイサービス事業を開始。その後発達障害児に特化した個別指導塾と児童発達支援事業を開設した。通常学級に在籍している小中学生の8.8％に発達障害の可能性があるといわれている中、児童や保護者に対する支援が追いついていない現状を憂い、支援の輪を拡げようと考えている。発達障害児・グレーゾーンが置かれている現状や具体的な指導法について、撹上氏と梶原崇之氏（国分寺校教室長）に詳しく伺った。

息子の発達障害をきっかけに　放課後等デイサービスと個別指導塾を開設

撹上　私は群馬大学教育学部障害児教育専攻の出身で、特別支援学校一種、小学校一種、幼稚園二種の教員免許を持っています。大学時代には発達障害について研究をしていました。予備校講師から予備校幹部となり、その後は独立して学習塾を経営していました。きっかけは授かった息子に発達障害があると判明したことです。経営していた塾は友人に譲り、保護者の視点に立った放課後等デイサービスを始めました。その後は大学病院の医師や研究者と情報交換を繰り返し、ひたすら発達障害について学びました。
放課後等デイサービスの経営で実感したのは一人ひとりの個性に合わせた教育の重要性です。学校や学習塾では一人ひとりに合った指導を行うのは難しく、理想の塾を求めて設立したのが「フォレスト個別指導塾」です。子ども一人ひとりに対しアセスメントを行い、学習をする上での特性や問題点を把握した上でその子の個性に合わせた指導計画を作成します。指導者は私自身、もしくは私が研修を重ねたプロ講師たち。ただ勉強を教えるだけではなく、どうしてできないのか根本原因を見つけ出し、そこにアプローチしていくという手法を採っています。

環境を整えることで花開く子はたくさんいる

梶原 崇之（かじわら・たかゆき）氏
フォレスト個別指導塾 国分寺校教室長

梶原　当塾へは落ち着きがない、漢字が書けない、計算ができない、書き写すのが苦手等、学習面での困難を抱えたお子さんが来られます。普通の塾では本人ができないことに対して「なぜできないのか」と叱責されますが、私たちは「そうか。できないのか」と一旦受け止め、その上でできない理由や解決方法、勉強の邪魔をする特性が目立ちにくくなる方法を考え提案します。
ずっと座っているのが苦手でつい離席してしまう子には離席を認め、叱ることはしません。時間を区切ったり、教室内に設置したトランポリンで遊ばせたりして、「切り替えができたらまた戻ってきて続きをやろうね」という声かけをします。文字を書くのが苦手ならタブレットでの学習にし、計算ができない子には学校の教え方とは違った方法で試すこともあります。発達障害の子どもたちは叱責ばかり受けてきた子が多く、自尊感情が著しく低い傾向にあります。教材は市販の物を利用していますが、子どもが興味を持つように、取り組みやすいように問題を抽出し、時間をかけて進めていきます。一度に出す問題はA4用紙に4問くらい。テキストそのままでは問題の多さに圧倒されてしまう子どももいるための配慮です。絶対に解ける4問だけを載せ、解けたら「すごいな！ じゃ、もう一枚やってみる？」と褒めて、承認します。

ほんの少し環境を変えるだけ、整えただけで大きく花開く子がたくさんいます。小5で筆算の割り算ができなかったにもかかわらず1年ほどで高校数学の範囲である数学Ⅲまで終えた子、小学校低学年で漢字が書けなかったけれど英検3級には小学生のうちに合格した子、IQ170超えの子など様々。最近は、「発達障害」という言葉もかなり知られるようになり、さらには「ギフテッド」という言葉も広がりつつあります。ギフテッドとは元来、極めて高い知的能力を持つ子どものことを指しますが、近年は発達に凸凹のある子どもたちが持つ才能面に着目し、特に顕著な才能や能力を持つ子どものことを「2E（トゥーイー）の」（twice-exceptional ＝二重に特別な／二重の特別支援を要する）子どもと呼び、その才能を伸ばして活かそうとする「2E（二重の特別支援）教育」も注目を集めています。

発達障害に特化した学習塾はブルーオーシャン

撹上　現在、学習塾の多くは少子化による生徒減と講師不足に悩んでいます。しかし、私たちは生徒募集でも講師募集でも苦労はしていません。遠方からの相談が絶えず、定員を増やしてもすぐに埋まってしまう状況です。指導には高い専門性を要するため施設や人材が圧倒的に不足しているからです。先に挙げた放課後等デイサービスは利用に際して国や自治体からの補助があるものの、生活能力向上のための訓練や社会との交流促進等を目的としており、勉強は教えてくれません。勉強も教えられる発達障害児向けの学習塾はまだ少なく、発達障害児の学習支援ニーズは年々高まっています。国分寺校の近くには特別支援教育教員養成課程を持つ東京学芸大学があり、人材にも事欠きません。
できれば人口の多い地域、近くに教育学部や教員養成課程を持つ大学がある立地ならなお良いでしょう。発達障害児・グレーゾーンが増加傾向とはいえ、児童全体の数と比べると少数派です。このビジネスはある程度人口が多くない地域では難しいという一面もあるため、今回のFC募集は原則として1都道府県に1社限定とさせていただきます。
求めるのは子どものことが好きで、目の前の子どものことを考えられる、優先できる方。型にはめるのではなく、観察してきちんとみられる方です。支援教育で必要なのは忍耐です。教室長は特に懐の広い方、忍耐強い方が適任です。その代わり、保護者はもちろん、子どもたちからも大変感謝される仕事です。そういったものに喜びを感じてくれる方、ぜひ私たちと一緒社会が活 か梶原 崇之（かじわら・たかゆき）氏フォレスト個別指導塾 国分寺校教室長に、今社会に求められている新しい形の個別指導塾を創り上げていきましょう。運営ノウハウを余すところなくお伝えし、継続的に徹底サポートいたします。