複雑だったオペレーションを「スタディサプリ」で
シンプルに「教える」から「寄り添う」に移行し、
指導塾の強みを強化
SCアカデミー 齋藤 翔太 塾長(新潟県新発田市)
中学生から高校生まで、約20 名の生徒が通う個別指導塾。教室はあえて「塾らしくない」雰囲気で、「落ち着いて過ごせるカフェのような空間」を目指す。授業のほかにスケジュール管理された「自習」の時間を設定し、生徒はそれぞれの課題に応じたインプットを行う。
塾名の「SC」は、「Solution(解決)」「Creation(創造)」の頭文字。物事の表面だけでなく本質を捉えて問題を解決する力、柔軟な発想で新しい道を切り拓く力を身につけてほしいという願いが込められている。
指導負荷を軽減するために動画教材を導入するもオペレーションが複雑に
当塾は中学1年生から高校3年生を対象に、定期テスト対策から高校・大学受験対策に対応した個別指導塾です。1回の授業時間は120分で、60分の授業(アウトプット)と『スタディサプリ』を使った60分の自習(インプット)に分けて指導するのが特徴です。
『スタディサプリ』は全高校生を対象に、自習時間のインプットに活用しています。以前は授業時間をひと括りにして、インプットとアウトプットを織り混ぜながら指導していましたが、学年が進んでいくと教える内容も高度になり、科目数も多くなることから講師側の授業準備が大変でした。また、一回の授業で理解できない生徒には同じ内容を何度も繰り返し伝えなければならず、講師の負担は決して軽いものではありませんでした。
そこで、指導負荷を軽減するために他社の動画教材を導入しました。動画の種類が豊富な点には満足していたのですが、単元により動画の尺が極端に短すぎたり長すぎたりして、1本の動画で完結しないこともしばしば。動画を視聴し終わるまで講師が常に横について確認しなければならず、管理しにくいという課題がありました。そこで導入したのが『スタディサプリ』。動画の種類の多さは言うまでもなく、1本あたりの動画が5分程度と適度な尺、かつ1本の動画で講義が完結するため、講師の指導負荷を軽減しながら、運用をシンプルにできるのではないかと考えました。
生徒のつまずきにアプローチしやすくなり個別指導の利点がより際立つ
『スタディサプリ』を導入して良かったのは、これまで以上に解き方の分析や、つまずいている箇所の確認に時間を割けるようになったこと。自習時の指導を『スタディサプリ』に任せることで、講師は生徒の取り組みや理解度の確認に時間を割けるようになりましたし、講師の負荷は大幅に軽減されました。なかにはスケジュール管理ができない生徒もいるため、勉強に取り組む姿勢や計画の立て方といったコーチングにも注力しています。
また、自習時の空いた時間を使って保護者へ指導報告を行うことも。高校生ともなると、親子間のコミュニケーションも変化し、「子どもの状況がわからない」という保護者の方も多いものです。そのような保護者のニーズに応えるために、当塾では通塾時の会話のやり取りや、学習に対する生徒の姿勢などを毎回保護者に伝えています。授業の中で気づいたことを、これまでよりもタイムリーに報告できるようになりました。
確かに個別指導にとって「教えること」は大切ですが、生徒の学力や苦手箇所、普段の様子を見ながら生徒に「寄り添うこと」はさらに重要です。講師の負担が軽減し、その結果、生徒のつまずきをより細かく多角的に分析できるようになり、個別指導の利点がより際立つようになったと実感しています。
講義動画とテキストがリンクしているため生徒も勉強しやすく、わかりやすい
自分のペースで学習したい生徒からは「教材があるからどんどん進められる。自分に合っている」という声が寄せられました。ほかにも、自宅で講義動画を見たいという生徒にはテキストをプリントして渡し、どんどん進めてもらっています。『スタディサプリ』は講義動画とテキストがリンクしているため、講師が介入しなくても生徒自身で学習を進められるのが長所です。動画はあってもテキストがない、動画とテキストの内容がリンクしていない教材ではこのようにはいきません。
『スタディサプリ』は自習時間での活用がメインですが、授業時間に『スタディサプリ』講師陣が執筆した参考書を教材として使っています。有名予備校・塾で実績を上げてきた講師の著書という安心感もさることながら、講義動画との親和性も高いため、積極的に活用しています。動画自体に興味を持てない生徒や、学習意欲が低い生徒もいる中で、参考書と講義動画をリンクさせることで知識習得と学習意欲向上に役立てたいと考えています。
当塾の指導スタイルが「教える」から「寄り添う」に変わったことで、講師に求める資質・能力も変わりました。1対1、1対2の個別指導では、講師の人的リソースベースになるため、採用にあたっては教えられる科目や学力を重視せざるを得ませんでした。しかし、コーチング中心の指導であれば学生講師でも十分対応することができますし、生徒自身で講義動画を見て勉強できるため、対応科目の幅も広げられます。業務効率化を叶えたことで、より多くの生徒を受け入れられるとも確信しています。今後は講師をも増員し、塾の規模を拡大していきたいです。
■スタディサプリ塾・予備校向けサービス 導入Q&A■
Q1. 導入するにあたって大変だったこと・苦労したことは?
講師側で講義動画の内容を事前に確認したり、どの生徒にどの講義を試聴させるかを考えたりするのは大変でしたが、以前使っていた動画教材と比べると、コンパクトかつシンプルで特段苦労したことはありません。私自身が塾のアルバイト講師をしていた頃に、『スタディサプリ』の講義動画を指導の予習として使っていたこともあり、安心して導入することができました。
Q2.ICT教材に対する生徒や保護者のリアクションは?
『スタディサプリ』は知名度が高く、もともと知っている生徒も多くいました。『スタディサプリ』と参考書をかけ合わせた学習で、インプットとアウトプットのサイクルが早まり、学年上位になった生徒もいます。ただし、1から10 まで対面で教えてほしいという生徒もいなくはないため、そのような生徒には利用を強制していません。生徒一人ひとりに最適な勉強の方法を提案することが大切だと考えています。
← 問い合わせ先二次元コード
WEB フォーム:
https://studysapuri-juku.zendesk.com/hc/ja/requests/new
スタディサプリ学習塾向けサービス支援事務局
受付時間:月~金 9:00-18:00
(祝日・年末年始・夏季休業を除く)
※本記事の情報はすべて取材時点でのものとなります。