ショートメッセージ請求&バーコード支払い
「DocMail+マイペイメント」を(株)スプリックスが導入
株式会社クローバー・ネットワーク・コム(吉田正敏代表取締役、東京都港区)が学習塾向けに提供する「DocMail+マイペイメント」は、保護者のスマホにショートメッセージを一括送信し、請求情報のバーコードでコンビニ支払いができるサービスだ。
いち早く導入した森塾では、請求情報のメール送信後2~3日で8~9割の支払いが完了している。森塾を運営する株式会社スプリックス取締役 平井利英氏と管理部総務課マネージャー 石川博彬氏に導入の経緯やメリット、保護者の反応、今後の展開をうかがった。
担当者1名で全教室の請求が可能振込票の送料コストカットも実現
「DocMail(SMS一括送信サービス)」は、電話番号を宛先にしてメッセージを送信するショートメッセージサービスだ。「マイペイメント」はSMS受信画面のURLをタップして本人確認後、請求内容が表示される。支払い画面のバーコードをコンビニのレジでスキャンし、支払い後に電子領収書が提示されるしくみだ。
つまり、学習塾は振込票の発送業務がなくなり、保護者は“ 紙を持たずにコンビニ払い” が可能となる。
平井氏は「DocMail+マイペイメント」を導入した経緯を次のように話す。
「個別指導の森塾は関東圏を中心に200教室を超え、節目の春を迎えました。創業以来、学力中間層の生徒に『やればできると自信を持たせ、将来の選択肢を広げたい』との思いで、コミュニケーションを大切にしながら通いたくなる・勉強したくなる学習塾を目指してきました。教室展開に伴って生徒数が増加する中で、成績を上げる本業に集中するために、事務作業の負荷を下げる目的で本サービスの導入に至りました」
授業料振込票の発送業務は本部が一手に担い、生徒数増加に比例して毎月数名がかりで膨大な時間を割いていた。特に講習会前後は負荷が大きく、見直しが課題だったという。他社サービスも同時に検討を進める中で、決め手となった要素は導入コスト・開発負荷・導入までのスピードだと平井氏は話す。
「弊社独自の顧客システムとの相性や整合性がマッチしました。基本的に担当者1名で印刷・封入・チェックも含めた請求書の発送業務を担うことができるようになったことが、最も改善された点です。SMSを送信するだけなので作業時間が軽減されたばかりでなく、数千件の郵送がなくなった分、送料もゼロになりました」
スマホ決済に慣れた保護者世代に利便性の高いバーコード支払い
一方、保護者のメリットも大きいと平井氏は強調する。「口座振替を原則としながらも、引き落としができなかった場合や郵送物の見落し・紛失のケースは、まず保護者が教室に申し出て、教室が本部に伝達し、本部から振込票を保護者宛てに発送していました。振込票が手元に届くのを待って、コンビニに持って行って支払うという保護者の手間を軽減することも狙いの一つです」
当初は「スマホでバーコード決済」の浸透度に多少懸念があったものの、予想以上に運用はスムーズだったという。石川氏は、保護者の手元に“ 確実にスピード感をもって” 請求情報が届いていると実感している。
「実際にサービスを導入した教室では、保護者からの問い合わせが減少しているようです。今後は、保護者とのコミュニケーションが“ 生徒の成績アップ” により特化していくことに私も期待しています」(石川氏)
また、支払いまでのスピードも大幅に改善されたという。
「以前は振込票を郵送してからお支払いまで1~2週間かかりましたが、SMSで請求情報を送信後2~3日で8~9割の支払いが完了しています」(平井氏)
「入金確認はデータ上で即時反映され、ワンクリックでデータの取り込みが可能です。『マイペイメント』は支払いが完了するとバーコードが非活性化されるため、誤った二重払いを避けることも可能です」(石川氏)
森塾以外のブランドでも導入決定 さらなるSMS活用の可能性も
導入時の手順も極めてシンプルだ。
「導入の検討を始めてから全社員に理解を徹底させ、運用開始までは約1カ月ほどでした。請求システムをすでにお持ちの学習塾は、導入が非常にスムーズだと思います」(平井氏)
「弊社の場合は請求に関するデータベースをうまく新サービスに転用することができました。生徒数が20~30名の個人塾も、エクセルにまとめることさえすれば導入が可能だと思います」(石川氏)
さらに、森塾ではクローバー・ネットワーク・コムとともにAPI連携の準備も進めている。システム間の連携によって自動化を進めていく見通しだ。
「第二四半期の完成を目指して、クローバー・ネットワーク・コムの基幹システムから請求情報を自動送信できるようにしたいと考えています。弊社の顧客管理システムとDocMail+マイペイメントの機能連携が進めば、極論では“担当者のワンクリック”だけで請求データの作成からメール送信までが可能となります」
現在は一部の教室で運用しているが、半年以内を目途に全教室に導入し、森塾以外の他ブランドでも導入が決定している。最後に、SMSの可能性と期待感を平井氏は次のように述べた。
「集金面でDX化に向かう中で、“森塾からのSMSの重要度”が保護者に定着すると推測できます。SMS自体はポップアップでスマホ画面に表示されるため、着眼率が高いことが魅力です。講習会や販促系の案内など、大切な情報のSMS送信もコミュニケーションの動線として活用できると思います。保護者とのコミュニケーションツールとの連携も視野に入れていきたいと考えています」
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