個別学習のセルモ越谷間久里教室を展開するワイネクスト(株)
「FLENS School Manager」の導入で業務効率が劇的にアップ
「塾業務をスリム化し、塾生保護者をファン化する」を謳いFLENS(株)が開発・運用する学習塾向けコミュニケーションプラットフォーム「FLENS School Manager(以下、スクールマネージャー)」。塾経営に欠かせない充実した機能とシンプルな操作性が評価され、導入する塾は増えつつある。
埼玉県越谷市で個別学習のセルモ越谷間久里教室(そろばん教室、硬筆教室、ペン習字教室併設)を展開するワイネクスト(株)もその一つ。スクールマネージャーの導入で困りごとは解決し、思いがけず業務の効率化を図れたという。導入後、どのような変化があったのか、臼井優樹代表に詳しい話を伺った。
自分の子どもたちのためにつくった塾
前職ではコンサルタントやビジネスコーチとして企業の営業支援に携わっていました。起業のきっかけは私の子どもが中学生になるタイミングで塾を探した際、これといった塾が見つからなかったことです。ないのならつくればいい! と、塾を始めることにしました。開校までそれほど時間をかけられなかったことから、FCに絞って探し複数見学した上で現在のセルモに決めました。3人の子どもたちはすでに卒業しましたが、現在は講師全員が当塾の卒業生。開校から10年目を迎えました。
最近は計算ができない子が増えています。大きなお金を出せば自動的にお釣りが返ってくるため、わざわざ計算はしないとのこと。割引シールが貼ってあっても「いくらかは安くなる」という感覚でしかなく、「元の金額を出せば十分足りる」としか考えていないようなのです。また、字を丁寧に書くことの重要性を理解していない子も多いように思います。昨今は入試でも記述式の問題が増えてきました。読みづらさからテストで減点されることがあるのは理解しているようですが、それ以上に字はコミュニケーションツールでもあり、あらゆる場面で評価につながっていることまでは理解していないようです。いざという時、信用に関わることもあります。こちらもなんとかしたいと思い、5年前にそろばん教室とペン習字教室を開校しました。
合格実績や偏差値を重視するのではなく、勉強は「教えすぎないこと」がモットー。子どもたちにとっての頑張り時にどのように頑張るか、頑張り続けられる気持ちのつくり方などをしっかり教えるようにしています。「その子にとっての頑張り時」が勉強にはまれば学力は伸びるし、部活なら部活で活躍できるようになります。
点数アップを謳ってすぐに点数が上がるような指導も可能ですが、それは一時的なもの。学習の仕方や頑張り方、頑張り時の見極め方がわかるといろいろなものに応用できます。実際、卒業生からは「資格試験に役立った」、「字が綺麗だと褒められるようになった」、ちょっと変わったところだと「将棋が強くなった」という声もありました。子どもたちには「保護者にお金を出してもらって、行かせてもらってよかった」と感謝し、「得るものがあった」と感じてもらえたら嬉しいし、信頼して預けてくださった保護者には、親の愛情として残るものを提供できたら嬉しいと思っています。そして、それを目指しています。
子どもが「嫌にならない程度に」、私が責任を負う形で時にはやるべきことを間引く
子どもたちには毎回の課題の中にその子の苦手なものを盛り込んでいます。文章題、計算、字の練習など、教科を超えた課題を課すときもあります。ただ、「嫌にならない程度に」を心がけ、時にはやるべき範囲を間引くこともあります。40点の子に最初から100点を目指させるのではなく、確実に60点取れるように「今はこの問題をしなくて良いよ」と伝えます。もちろん、間引く責任は私自身が負った上でのことです。
時間的な制約があり、一時的にテクニックに頼るところもありますが、それはきちんと知らせた上でのこと。人としての本質、大切なことをその都度きちんと教えています。特に「ケアレスミスは究極に重大なミス」と伝え、しっかりと確認するように指導しています。交通事故も遅刻も、あらゆる重大事故がうっかりから来ています。将来的にも困るので、ここが正念場という際には慎重に確認し、しっかり仕上げるように伝えています。
今できている範囲でも数日後に再挑戦するとできないこともありますよね?実際に少し時間を空けさせ、できなかった時はざっと復習だけして次に進ませます。それを習慣化する。勉強との向き合い方ややり方を教えていると「今サボるとこれまでの積み重ねがダメになる」と生徒自身が気づき、自ら勉強するようになります。当塾では宿題を出しませんが、「家で勉強するようになった!」と保護者が驚いて知らせてくださいます。
悩みの種だった入退室時の混雑が解消され、他の業務負担が減った
スクールマネージャー導入のきっかけは入退室に伴う混雑に悩んでいたことです。当塾では塾部門だけでなくそろばんとペン習字も併設しているため、入れ替わりのタイミングで出入口が大混雑していました。一度に20人ずつ、計40人が同時に入退室する上、お迎えの保護者もお待たせする状況。カードやQRコードを読み取る入退室システムでは、そもそもカードはなくすし持ってこない。もっとシンプルな運用に切り替えたいと思った時、見つけたのがスクールマネージャーでした。スクールマネージャーの入退室管理ではQRコードモードかデジタル出席簿モードの2種類から選べ、後者なら自分の名前を見つけて押すだけ。カードは一切不要で準備の作業時間や発行コストの削減も期待できました。
導入の決め手となったのはデジタル出席簿ですが、塾運営に欲しいと思う機能はひと通り備わっていたのは嬉しい誤算です。指導報告書の送付や保護者への連絡、請求書機能など、事務負担はかなり軽減されました。
最近、アンケートと面談の予約機能が追加されましたが、全てがシステム上で完結するのがありがたいです。使い方はとてもシンプル。保護者側のアプリ設定も難しくないようで、設定に関する問い合わせはほぼありません。面談予約はお知らせを送った当日に60%、土日を挟むとほぼ100%登録が完了しています。登録は先着順で空き枠を見ながら保護者が自ら選択するようになっており、塾側での作業はありません。面談前日などにリマインダーを送る機能は使っていませんが、遅刻もなく皆さん、きちんと来られます。子どもを介してお知らせプリントを配布すると通塾バッグの中でぐちゃぐちゃになり、保護者に渡らないケースは多々ありましたから、これは本当に助かっています。
スクールマネージャーにはたくさんの機能があり、まだまだ使いこなせていません。過去の書類をいつでも見られるライブラリ機能や成績データの回収機能は使っていきたいと思っています。私たちには学校の成績を見せてくれても「親には見せていない」という生徒もおり、成績データを共有できないかと模索中です。アンケートもうまく活用し、生徒も保護者も納得できる形で実現できたらいいなと思っています。