（株）言楽舎
柳生好之 代表取締役

難関大受験専門塾「現論会」（株式会社言楽舎／東京都新宿区）は、関東・関西・東海エリアに直営校4校とオンライン校、FC加盟校12校を展開して実績を重ねている。
生徒の現状の学力を把握し、志望校合格までの道のりの中で最も効果的に学力を最大化する指導体系で、FC全国展開を本格化していく方針だ。
｢現論会｣を運営する（株）言楽舎代表取締役 柳生好之氏、FC担当の中山勝智氏と今井麻未氏を取材した。

映像授業や参考書を活用し高校部の新規顧客を獲得

柳生氏は今年7月、6冊の参考書を同時に上梓した。各書80本×5分の映像授業付きで、いわば〝授業そのものが教材〟だ。「これを使って受験生が自習する姿が、学習塾の新しい未来だと確信しています」と柳生氏は語る。
現論会がFC化を加速させる背景には、中学・高校受験向け学習塾に対して大学受験のソリューションを提供したいという、柳生氏の強い思いが込められている。
「現論会は最終的なゴールを大学受験に据えて、映像授業『スタディサプリ』や参考書を活用します。既存の塾の中に別ブランドとして現論会を立ち上げて、中学3年生の持ち上がりだけではなく、高校部の新規顧客獲得という経営課題を解決します」（柳生氏）
中山氏は「スタディサプリ」が集客エンジンとして絶大な効果を発揮する、と強調する。
「約半数の生徒は学校で『スタディサプリ』に触れています。そのため、現論会では学習計画の部分を『スタディサプリ』の講師陣が監修していることが売りとなります」
その「スタディサプリ イングリッシュ」で半年間学び、TOEIC880点を取得して昨年見事大学院に合格したのが今井氏だ。
「公共政策学において、教育格差を是正するための仕組みづくりを支援する方法を研究しています。いかなる環境にある子どもでも、自らの可能性を切り拓くことができる現論会の理念に共感して入社しました」

〝生徒ファースト〟の理念 最短ルートで効率よく伴走

柳生氏は、そもそも大学受験と中学・高校受験の根本的な違いを認識すべきだと指摘する。
「大学受験は中学・高校受験に比べて自習の重要性が飛躍的に増します。しかしながら、〝講座を受講させたい〟塾側と〝合格したい〟生徒のニーズがミスマッチを起こしているのです。
一部の受験生は先生に勧められるままに受講するのではなく、自分に必要な授業だけを受けて、自習こそが正しい受験勉強だと理解しています。何より、実際に難関大学に合格した生徒たちがそれを実証しています。私たちが掲げる〝生徒ファースト〟を実現するためのキーワードは〝伴走〟です。しっかりと自習をさせて塾側も収益を上げるためには、現論会のスタイルがベストだと自負しています」

現論会の仕組みは、いわゆる個別最適化だ。昨今、類似した塾も多いが、難関大学専門塾にこだわるのは現論会のみと言える。
「受験生は自分に合うもの・必要な量がわからず、わかったとしても実行できないという2つのジレンマを抱えています。そのため、コーチが分析して〝この参考書のこの部分をやろう〟〝この映像授業を見よう〟という最短ルートで効率のよい指導が、最も志望校合格に近い。それが現論会の思想です」（中山氏）

アルバイト教室長が大活躍 開校準備期間・費用の目安

[左] （株）言楽舎　今井麻未 氏
[右] （株）言楽舎　中山勝智 氏

FC加盟の流れは、まず人と場所の確保、そして研修や問い合わせ対応も含めた現場サポートのもとで開校となる。
「オーナーが教室長を担わずとも、アルバイトの教室長が活躍しているのが特徴です。社員の常駐が不要なため、社員1名で3教室のマネジメントを行っているケースもあります。志の高い受験生が多く、管理コストが低い点が経営的に推しの部分です。自習のために来校する生徒は25％程度で質問対応もほとんどないため、コーチの時給も全教科を単純計算でカバーすることができ、経理上の管理がスムーズです」（柳生氏）
通年で加盟を受け付けており、既存の授業スタイルとの併用化も可能だ。
「既存の物件の場合、初期投資は加盟金300万円と什器・参考書費が50～100万円で、実質400万円程度です。開校準備期間はオーナーや教室長の研修が1カ月、コーチ育成が1カ月で最短2カ月程度、3～4カ月あれば十分です」（中山氏）
「新たに物件を取得する方もご相談ください。物件の大きさは空中店舗OKで15坪が目安です。また、初年度は年間広告費30万円が無料となります」（柳生氏）

FCがもたらす利益を試算 2年で2校目のオーナーも

「物件費込みの損益分岐点は生徒数8名、既存の物件なら4名です。これは、全教科を網羅した月謝が週1回90分1コマで平均6万円と、生徒単価が高いからこそ成立します。生徒を5～10人集められれば、加盟していただく価値があると思います。生徒数15名で初期投資の400万円を2年足らずでペイすることが可能です」（中山氏）
仮に、30名集まれば売り上げは2000万円を超え、大学生アルバイトの教室長を立てれば、利益ベースで1000万円を超えるビジネスモデルだ。4名の現オーナーも2年で順調に黒字化し、うち1名は早くも2校舎目を展開する予定だという。
「現オーナーに共通している資質は、問題解決能力や目標達成思考をお持ちだということです。管理側が思考そのものを変えていかに生産性を上げ、効率よく生徒の成績を上げるかがすべてだと考えています」（柳生氏）
学習面でも運営面でも、効率化の追求が現論会の根本思想として貫かれている。FCオーナーに求められる資質も、従来の働き方や哲学とは〝真逆〟と言えよう。
「詳細を知りたい方は、お気軽に下記までお問い合わせください」と柳生氏は笑顔で語った。