教育資源としての民間教育 第72回
公益社団法人 全国学習塾協会 安藤 大作 会長
全国学習塾協会の役割と加盟のお誘い
まずは冒頭に、1月1日に発生した令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。被害に遭われた地域の方々のご無事をお祈り申し上げるとともに、被災地の1日も早い復興そして被災された皆様の生活が1日も早く平穏に復することを心よりお祈り申し上げます。当協会ではすでに、義援金の受付や、被災地域の児童生徒を対象とした授業料無償対応などを行っている学習塾のリストを公開しています。引き続き、支援活動を行っていければと思います。
さて2024年も早くも1カ月を過ぎましたが、今月号は当協会の社会的な役割について筆を取れればと思います。公益社団法人全国学習塾協会は、塾という産業が社会の中で息づいていけるように、立法府や行政とのやりとりをし続けています。子どもたちの現場からは遠いようでも、決して子どもたちとの現場と無関係な団体ではありません。空気中の酸素のように目には見えずとも、重要な役割を担っています。
現在も、そしてこれからも業界の当たり前を、業界全体で守っていこうとしなければなりません。よく「入会のメリットは?」と聞かれることが多いです。私たち学習塾が当たり前のように、教育表現ができるという環境が担保されていることが、メリットというしかありません。この環境があって民間教育が自由に教育表現できるわけです。これは私たち学習塾業を生業としている者にとっては、命と同じだと思っております。業界を守っていくということは、日本全国の様々な塾に通う多くの子どもたちを間接的に守ることにつながります。子どもたちは民間教育、塾を心から必要としているはずです。子どもたちを守ることは、その未来を守ることでもあります。また、民間教育を推進する議連連盟や経済産業省、文部科学省を通して、社会の変化に応じた塾のあり方を積極的に議論し、情報提供を行い、時には業界要望を提言します。
教育の自由、そこで育っていく子どもたちのために、これからも教育の自由表現が、この国の中で続いていくためにも、僭越ながら皆様にお願いしたいのは、公益社団法人に所属していただきたい、全国学習塾協会をお支えいただきたいということです。自由な教育が展開できる幸せな環境がこれからも続いていくためには、規制がかかる手前の防波堤の役割も必要です。公益社団法人だからできること、全国学習塾協会だからこそできることを活動していきますので、ご加入いただきたいという思いです。毎号にわたり恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。