教科書出版社として知られる東京書籍（株）は、教科書や学校向けICT 教材の制作で培われたノウハウを活かし、近年は学習塾向けのデジタル教材の開発にも力を入れている。
中でも理科・社会の動画を約2,000本収録する「douga pocket」は、理社指導の充実を図る学習塾を中心に注目を集めている。教科書改訂への対応はもちろん、ドローン撮影やAI技術の導入など、日々進化する「douga pocket」について、開発担当者の松田研二氏に話を伺った。

貴重なコンテンツを活かし
民間教育にも価値をご提供したい

東京書籍（株）
知財マーケティング室　松田研二 課長

弊社は長らく教科書の出版社として、学校で使われる検定教科書やデジタル教材の開発を中心に行ってきました。そうした教材開発の積み重ねによって、貴重な教育コンテンツを豊富に所有しており、特に理科の実験・観察動画や社会の資料映像などは良質な動画が揃っております。このような自社コンテンツを「民間教育業界の皆様にもお役立ていただけないか」という思いで開発したのが「douga pocket」です。

タブレットやスマートフォンから、Webブラウザでアクセス

教材の開発にあたり学習塾様からヒアリングをする中で、理社は授業時数が国数英に比べて少なく、受講していない生徒も多いなど、課題があると感じました。一方で、多くの公立高校入試制度では、内申点の評価や筆記試験において主要3教科と理社の割合は変わらず、理社の出来が合否を分けることもあるという声も伺っております。
「douga pocket」はそんな現場の声に応え、生徒がタブレットやスマートフォンで気軽に学習しながら、理解を深めることができる教材としてご提案しております。

動画やインタラクティブなコンテンツで
本質を理解する学びを

ミジンコの立体模型

「douga pocket」は、ただ動画が収録されているのではなく、学習項目ごとに「学習スライド」と呼ばれるコンテンツで構成されていて、学習の流れが分かりやすく示されております。
学習スライドでは、まず初めに「まとめシート」で重要な内容や用語を確認し、次に「関連動画」を視聴することで内容理解を深めます。社会では資料映像や解説動画などが、理科では実験・観察動画などが、それぞれ300～600本程度収録されております。そして学習スライドの最後にある選択式の「確認問題」を解くことで、理解度を確認し、知識を定着させることができます。

凸レンズの3Dシミュレーション

また、「douga pocket」には、学習者が操作しながら考え、学ぶことができる「インタラクティブコンテンツ」も多数収録しております。例えば、「水の中の小さな生き物」に関する分野では、精巧なミジンコの立体模型を回転させて、様々な角度から体のつくりを観察することができます。また、「凸レンズのはたらき」に関する分野では、凸レンズを操作しながら虚像や実像ができる様子を、3Dであらゆる視点から観察することができるシミュレーション教材が利用できます。このように、実際に実験・観察することが難しい内容について、インタラクティブコンテンツで学習できるのも特長です。
さらに2023年度からは、ドローンによる撮影を取り入れて、川や湖、火山など、日本の様々な地形を俯瞰的に見ることができる動画も多数収録しております。

それぞれの学習塾に合わせて活用できる
カスタマイズ性の高さ

ドローンによる空撮動画を収録

コンテンツが充実しているだけではなく、カスタマイズ性が高いシステムも「douga pocket」の特長です。前述した学習スライドは編集することが可能で、もともと用意されているスライドに手を加えて塾のカリキュラムに合わせたり、自塾でお持ちの動画をアップロードしたりすることも可能です（※2GBまで）。

学習スライドは編集が可能

また、「テキストが欲しい」という要望にもお応えし、まとめシートについてはPDF出力が可能となっております。これにより「douga pocket」に対応した空欄補充テキストも簡単に作成することができ、ワークシートとして活用することもできます。
今春からは通常教材の「ver. 小学理科・社会／ver. 中学理科・社会」のみならず、「douga pocketシステム利用」についてもご提案しております。これは学習塾様で使用されている教材テキストや授業映像、解説動画等をシステムに登録し、オリジナルの学習コースを配信することができるサービスで、コンテンツをすでにお持ちの学習塾様におすすめです（※システム利用については、個別ヒアリングを実施の上ご提案いたしております）。

継続して学習したくなる仕組みと生徒をサポートする管理機能

AIチャットボット『ディッピー』が登場

学習塾様がデジタル教材を導入するにあたり、先生方からよく懸念点として挙げられるのが「生徒の学習習慣をどのように定着させるか」ということです。「douga pocket 」には、生徒が学習を続けたくなる仕組みと、先生が生徒の学習をしっかり見守ることができる機能が備わっております。
今春のアップデートでは、「douga pocket 」で一緒に学ぶパートナーとして、新たにAIチャットボット『ディッピー』を搭載する予定です。チャット欄に聞きたいことを入力するとディッピーと話すことができるのですが、時には正しくないことを答えるかもしれません。ディッピーとの会話で疑問に思ったことを自分で調べたり、興味をもったことを学習したりすることで生徒の学習意欲を引き出すことを狙っており、学ぶことが楽しみになるような愛らしい見た目にもこだわりました。
また、学習管理機能も充実しており、グループや個人単位で生徒の学習状況を詳細に把握することができます。「お知らせ機能」も搭載しているので、生徒がどの分野の学習に取り組んだらよいのか分からない時や、先生が学習箇所を指定したい時に、生徒個人や、グループごとに、課題などをお知らせとして表示することも可能です。
今後も学習塾の皆さまの声にお応えして「douga pocket」は進化を続けてまいります。無料モニターもご案内しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

■お問い合わせ■
東京書籍株式会社
知財マーケティング室
Tel:03-5390-7565
Email:juku@tokyo-shoseki.co.jp
「douga pocket」商品紹介ページはこちら
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/juku/dougapocket/index.html