(株)セナミ学院 画像付きお知らせ配信で開封率アップ「FLENS School Manager」で保護者のファン化と業務効率化を実現
株式会社セナミ学院(茨城県筑西市)は茨城県内に3校舎を構え、小・中・高校生を対象とした地元密着型学習塾を展開する。FLENS株式会社(大生隆洋代表取締役、東京港区)のコンテンツ「FLENS School Manager」を活用し、お知らせ配信や成績管理機能など保護者との連携を強めるコミュニケーションツールで“ファン化”を狙う。
セナミ学院の広瀬伸一代表取締役社長に導入の経緯や活用法、メリットについて話をうかがった。
挑戦し続ける社風の中で自社アプリからの完全移行
セナミ学院のルーツは、広瀬氏の曾祖父が約80年前に興した洋品店だ。3代目として経営を受け継いだ先代が学習塾を立ち上げた。
「長い社歴の中で時代に合わせて業態を変えながら成長してきました。父が一念発起して小売店から教育へと業種転換を図ったことは、先見の明があったと思います。下館校からスタートして、15年前に下妻校、昨年に結城校を開校し、地域に根差して40年が経ちました。『ずっと同じことをやらない』『常に新しいものを取り入れてチャレンジする』というマインドこそが、セナミの原点です」
セナミ学院では10年前から、自社開発アプリで生徒管理や保護者・生徒とのコミュニケーションを図ってきた。
「当時はまだ世の中に学習塾用アプリも少なかったので、相当な時間と労力、資金を投資してエンジニアとともにシステムを構築しました。しかし、システムは生ものです。10年経ってシステムの再構築に乗り出したところ、ローンチ直前でバグが発生し、試用期間を延期した3カ月間にいろいろ調べる中で、『FLENS School Manager』に出会いました。
全国のユーザーのデータを反映したり、機能を拡張しながら優れたコンテンツが登場する昨今、自社アプリのアップデートや保守・メンテナンスを繰り返すことは限界があると感じ、スクールマネージャーに完全に切り替えました」
視覚的に伝わりやすい画像付きのお知らせ配信
導入の決め手を広瀬氏は次のように明かす。
「FLENSの担当者と『一緒に進化しながら創り上げていこう』という想いを共有できて、パートナーとして組みたいと信頼感を抱いたことが大きかったと思います。コンパクトでわかりやすく、必要な機能を選べる点に魅力を感じました。各機能の要否を明確に提案してくださるなど融通が利き、いきなりフルラインナップを導入せずに業務の煩雑化を避けることができた点も決断した理由の1つです」
FLENSの手厚いサポートもあって、既存の自社アプリと共存させる移行期間を設けず、一気に完全移行を行った。保護者に対しては面談で丁寧に周知し、「より便利になる」と期待を持って受け入れられた。
広瀬氏が最もメリットを感じている機能は、画像付きのお知らせ配信(タイムライン)だ。
「例えば、受験前の決起集会などの写真を添付して、保護者のスマホに配信しています。子どもが塾で過ごす様子や塾の内部を発信し続けることが、〝ファン化〟につながる最大のポイントです。また、漢検や英検の申込書を単に配布してもインパクトはありませんが、画像を添付するとよりキャッチーに目に飛び込むため、伝えたいことが伝わりやすくなります。保護者のスマホへプッシュ通知ができるため開封率が非常に高く、落とし物や靴の履き間違えもすぐに解決できるようになりました。
昨年に引き続き、今春も合格実績を速報で即日発信し、リアルタイムの反応が盛り上がりました。合格した生徒にも来年の受験生にとっても、励みになるようです。塾が積極的に情報発信をすることによって、口コミの広がりも期待できます」
電話連絡の負担をなくしペーパーレス化の利点も
そして、スタッフが業務の効率化を実感しているのが、個別のメッセージ配信機能だ。
「まず、電話の回数が激減しました。メッセージは先生がいつでも送れて、保護者も都合がいい時に確認できるため、電話よりも連絡がスムーズです。保護者からの個別の相談事も、ほぼすべてチャットです。また、ペーパーレスによる業務効率化も実現しました。行事予定など紙の配布を一切やめたことでヒューマンエラーも防げます。書類系はライブラリ機能に格納して一覧化しています」
作秋に登場した「先生アプリ」機能は、パソコンからのアクセスだけでなくタブレットやスマホで操作できるため、よりスピーディな対応が可能だ。さらに、成績管理システムや予約機能についても広瀬氏は期待を寄せる。
「最近、生徒の成績を一括集約する成績管理システムを導入しました。以前は生徒に委ねて手書きで記録を残していましたが、成績管理システムはスマホ上で保護者や生徒が自主的に入力して、一元管理できるプラットフォームです。また、予約機能は既存の管理システムを運用してきましたが、面談予約のダブルブッキングや転記ミスを避けるためにシステムの統合も検討しています」
実際、導入後にいかに現場の先生が関わるかが肝となるが、セナミ学院では単なる欠席連絡ツールではなく、コミュニケーションツールとしての基準を社内で定め、先生や校舎による温度差が生じないように良い事例も共有している。
最後に広瀬氏は今後の抱負を述べた。
「オープンな雰囲気で生徒との距離の近さが、セナミ学院の強みです。これからも、生徒に『塾が好き・楽しい・先生に会いたい』と言ってもらえるよう、ますますコミュニケーションを深めながら〝通いたくなる塾〟を目指します。
また、外部に対してもSNSやブログで積極的に発信するなど、時代に合わせて柔軟に形を変えながら進化し続けたいと考えています」