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AJC(全国学習塾協同組合)森貞孝理事長の最新教育情報 第81回

2024-05-01

組合員と共に塾経営のさらなる工夫を

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学習塾がかってないほどの激しい激浪に翻弄されはじめた。100万人を切った出生数の子どもたちが小学校の高学年になり始めて、今年くらいから影響が出始めると想像していたが、想定以上に激しい生徒減の津波の第一波が全国各地で起きている。
新年度の生徒募集、全国の過疎地では塾は存在できないほどの生徒数に減少し始めた。いくつもの塾が閉鎖したために小規模の塾が逆に生徒増になっている逆現象が起きているケースも見られるが一時的なものだ。
数年前からこの日のために懸命に努力してきた塾も想定外の事態に慌てふためいているのではないか。
これから起こることは、中規模以上の塾では、不採算教場の閉塾、人員配置の見直しによる経費の削減、塾経営部門以外での収益の増加。特にこの最後の分野が順調に伸ばせるかどうかがカギだ。
現在の塾通いの子どもたちが直近数年で3割減、10年後には最盛期の半減以下になることも視野に入れて経営を進めるべきだろう。塾経営以外は行っていない塾は、それでも多くの生徒が集まってくる魅力のある指導を行っているのだろうか。
極端な例かもしれないが、奈良県の私立中高の西大和学園。東大へ73名、京大へ39名、国公立医学部56名(昨年実績)の合格者を出した。在籍生1学年300名。
ここまでは、灘や開成などトップランクの難関大学合格実績に肩を並べる努力をしている学校と捉えることもできるが、なんとこの学校は奈良県北葛城郡河合町に今から38年前に開校した。河合町は現在総人口1万7000人ほどの小さな町で、中学校は2校。中学3年生は合わせて120名ほどのところにある。従って西大和学園の各学年300名のほとんどは奈良だけでなく京都、大阪など近畿一円から通ってくる。この生徒募集には大変な努力が繰り返されている。生徒がほとんどいない町へ学校を建てて、生徒募集と学力アップの努力の結果が現在の姿だが、少しでも手を抜くと集まらない。小学生が受験してくれるための努力をし続けているのだ。
それから見れば、全国どの地域でも奈良県の古い民家や水と緑の自然に囲まれた町よりも生徒数はいるはずだ。1時間かけて通ってくる魅力をゼロから作り出し、急速に合格実績を上げてきた。その努力の何分の1かをこれから数年頑張ってみないか。
中学生になるのを待っているだけではだめだ。どんどん小さくなるパイをどのようにして引き寄せるか腕の見せどころだろう。
昔から教育立国、子どもの教育には熱心な国だと言われてきた。しかしその子どもたちが信じられないくらい少なくなっているのだ。教育立国という言葉にあぐらをかいていていいはずがない。
当組合では生徒減に対応した新しいコースの設置と減少する低学年の生徒を積極的に集めるためのアイデアを考え、組合員のために役立てようと考えている。
今を逃しては間に合わない。新しい時代に即応して、塾経営をさらに工夫しよう。
組合員になって共に力を合わせてこの難局を切り抜けていこうではないか。
元日の能登半島地震。壊滅に近い珠洲市や輪島市の状況は、民間の教育界にとって決して他人事とは受け取れない。不滅の教育界を背負って立つ強い気概を持って進んでいきたい。


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