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ベネッセコーポレーションが塾向けに提供
小学生が自走する「プログラミング講座」

2024-07-01

楽しいだけで終わらせない、将来の大学入試につながる実感を

(株)ベネッセコーポレーション オプション開発部STEAM 講座課 村越直子氏

(株)ベネッセコーポレーション
オプション開発部STEAM 講座課 村越直子氏

2020年から小学校で必修化したプログラミング教育。2025年度大学入学共通テストから「情報Ⅰ」が導入されることからも注目が高まっている。
そこで今回、(株)ベネッセコーポレーションが昨秋から学習塾向けに提供を開始した「プログラミング講座」をご紹介する。進研ゼミ生向けに2021年にリリースされ、先生の管理機能を付帯させた“塾の教室で学ぶオンライン学習”だ。もともと子どもたちが自走的に学べる講座であり、小学校低学年の早期獲得を目指す塾にとって導入のメリットは大きい。
同社オプション開発部STEAM 講座課・村越直子氏から詳しいお話を伺った。

体系的に情報基礎力を育み「情報Ⅰ」を自然に先取り

小学1年生から対象のベネッセ「プログラミング講座」は、4つのレベル構成で1レベルを1年間かけて学び、最大4年間の受講が可能だ。1コマ50分の授業を週1回、月4回のコースで設計されている。
初学者でも感覚的に理解できるビジュアル言語『Scratch(※)』を使用してプログラムを組む『プログラミングレッスン』と、クイズや操作体験を通して理解する『情報レッスン』の〝ダブルレッスン〟形式が最大の特徴だ。

(※)ScratchはMIT メディアラボのライフロング・キンダーガーテン・グループが設計、開発、維持を行っています。
詳細はhttps://scratch.mit.edu/を参照してください。

低学年にもわかりやすいレベル設計(レベル1~4)

低学年にもわかりやすいレベル設計(レベル1~4)

「プログラミングの理論や知識などの共通概念を『情報レッスン』で学びながらプログラムを組んでいくため、インプットとアウトプットを往復しながら学ぶことができます。
『情報レッスン』は高校で学ぶ「情報Ⅰ」の内容を見据えて、低学年にも分かりやすくかみ砕いてカリキュラムが設計され、無理なく自然に繋がっていく仕組みです」(村越氏)
レベル3からはデータ活用領域やコンピュータサイエンスも体系的に学ぶことで、将来の大学入試を視野に入れた観点と、情報社会を生きる上でのモラルやリテラシーを身につけていく。

情報レッスンでプログラミング的思考を磨く

情報レッスンでプログラミング的思考を磨く

「例えば、算数ではまだ統計を学んでいなくても、身近な題材で統計的な考え方を自然と学べるので、無理なく算数の教科学習に還元されます。また、教科を横断して役に立つ内容や探究学習につながる要素も満載です」
小学生にとってまずは楽しい学習であることが大前提だ。しかし、一般的なプログラミング講座は〝楽しいだけで終わってしまう〟ケースが少なくないと、村越氏は指摘する。
「ベネッセのプログラミング講座はワクワクするデザインやイベント性を持たせ、学習意欲を高める工夫を凝らしています。例えば『自由にプログラミング』というコーナーでは、テーマに縛られず自由に改造することができ、取り組んだ回数が増えるほどゲームがもらえる仕組みです。 
さらに、『情報レッスン』によってプログラミング的思考や情報基礎力がバランスよく身につくため、〝楽しいだけで終わらない〟ことを保護者にも説明しやすく、理解が得られやすい点がメリットです」
「情報レッスン」の題材は身近な話題や社会課題を取り上げ、社会を回す仕組みや目に見えない構造を学ぶ。この点が、他社には真似できない差別化ポイントだと村越氏は強調した。
「題材の選定は、最新の課題解決事例について企業に取材を行っています。例えば、『ネコ型配膳ロボット』では座標の考え方が使われていることを理解し、学んだことと実社会の課題解決との繋がりを考えさせることが狙いです。大人が探究する姿勢を示すことにも意義があり、将来こんな仕事がしたいというマインドセットにも繋がっていると思います」

講師のコーチングによって教室での学習価値が最大化

レッスンの前後で利用する「マイプログラミングノート」

レッスンの前後で利用する「マイプログラミングノート」

もともと進研ゼミの講座は、家庭学習で子どもが自走できるように開発されているため、塾の先生の専門知識や力量は問われず、導入のハードルが低い点も魅力だ。生徒に寄り添ってコーチングすることによって、習いごとで終わらせることなく教科学習に繋げることができる。何より、学問的な要素が備わっていることが塾の導入意義だといえる。
「先生の管理画面には、活用状況や領域ごとの成績の累計・月次推移などの進捗がリアルタイムで反映されます。一人ひとりのポートフォリオを把握する補助ツールとして、得意分野や苦手分野を意識した声がけや、保護者面談でも活用ができます。
さらに、当月に学習した内容の到達度を図る『まとめテスト』や、生徒の頑張りを褒める価値をプラスする『マイプログラミングノート』をご用意しています。『マイプログラミングノート』は毎回授業の最後に「今日分かったことを書いてみよう」という時間を組み込み、学習の様子や成長記録を可視化できるため、保護者からの評判も非常に高くなっています」
プログラミング講座は従前の教科だけのイベントよりも集客イベントのフックにしやすいと村越氏は話す。
「今後ますますプログラミングがホットな話題になっていく過程の中で保護者の意識も高まり、集客力に繋げやすいと期待しています。親子で体験した保護者からは、『子どもがこんなにのめり込んで学びに向かっている姿を見たことがない』という声も多くいただいています」
導入時の初期費用や契約金、契約期間、最低利用料金もないため、生徒1人からでも導入可能だ。現在、新規導入塾も着実に増えている。
「始めに開講目的やターゲット層をヒアリングし、体験レッスンの告知について門配・折込広告、ホームページ、セミナーなど募集計画を一緒に考えます。まず内部生に優先的にご案内して、塾内の先生方にも経験していただいた上で、新規生を募集する形がスムーズです」
今後の展望について、村越氏は次のように明かした。
「来年度以降、「情報Ⅰ」の共通テスト導入をめぐって、プログラミング・情報領域に注目が集まることはほぼ確実です。中・高校生にも、入試の変化をきっかけに新しい学びに触れて欲しく、新しいコンテンツの検討も進めています」

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