(株)POPERオンラインセミナー
地方塾の集客効率を3倍に
いまさら聞けないデジタルマーケティングのいろは~初級編~
「『教える』をなめらかに」をミッションに、教育事業者等のバックオフィスの効率化を図り「Comiru」をはじめ多彩なサービス展開で知られる株式会社POPER(東原慎吾社長、東京都中央区)。同社では教育の様々な課題や動向にフォーカスしたオンラインセミナーを開催している。
今回は、長野県で5教室を展開する八木塾にご協力いただき開催した「学習塾向けデジタルマーケティングのいろは~初級編~」から基礎的知識や具体的手法を紹介する。
良い塾をつくりつつ、マーケティングを進める
「塾の先生方から『今さらだけどSEO、リスティングってなに?』『デジタルが大事だって言われるけど何をしたらいいかわからない『Comiruの導入も検討したいけどその前に集客が…』『チラシや紹介のほうが効果あるのでは?』といったお声をいただくことが多いです。
良い塾(授業・成績向上・保護者対応)をつくればマーケティング(集客)がうまくいくわけではなく、マーケティングがうまくいっている塾が良い塾というわけでもありません。良い塾(授業・保護者対応)をつくりつつ、マーケティング(集客)をすることが重要なのです。一緒にマーケティングプロジェクトを進めている八木塾さんを例にお話をさせていただきます」(佐久間氏)
「八木塾があるエリアは長野県松本市。1対2の個別指導塾です(一部集団指導(中3理科・社会・国語)もある)。私自身が良い影響を受けた恩師の厳しい指導スタイルを踏襲。講師は優秀かつ厳しさを備えた大学医学部生というのが特長です。
創業期に18人まで増えてからの伸び悩み、発展途上期に迎えた壁、コロナ禍のスランプ期など、POPERさんに出会うまで私はWEB広告もなにも知らないまま失敗してきました」(八木氏)
コンセプトの設計
「一番重要なことは、『私の塾(教室)は〇〇な塾です』と、コンセプトをひとことで言えるかどうかです。
以前の八木塾の広告では、『厳しい塾』『ワンランク上の塾』『口コミで選ばれる塾』など、よく聞くセンテンスが並び他塾との差別化ができていませんでした。現在は『松本4校合格率100%の塾』『松本4校合格率100%を実現する完全個別授業1対2』で統一しています。どの塾(教室)にも、そこにしかないお宝があります。それをいかに言語化して打ち出せるかです。以下に挙げる基本的なフレームワークに沿って、コンセプトを設計してみてください(八木塾さんの例)」
・メインターゲットは誰なのか解像度をあげる
・マーケティングターゲットは保護者なのか本人なのか
・ターゲットの悩みはなにか(松本4校にいきたいと思っているが学力が足りない、松本4校に自分は行けないと思っているなど)
・提供価値エビデンスはなにか(松本4校合格をきちんと伝える。昨年の合格実績が100%であることを伝える)
・競合優位性 ①完全個別1対2 ②熱血指導 ③医大生が教える(ひとことで言うと松本4校合格率100%の完全個別1対2)
「何をどうブレずに打ち出すかがマーケティングのセンターピン。〝こういう塾です〟と打ち出すことが重要です」
塾マーケティングの全体像
「マーケティングの優先度についてマトリックスの右上を中心に話していきます。顕在層と潜在層は、マーケティングにおいて顧客のニーズや関心の度合いによって区別され、それぞれに適したアプローチ手法が異なり工数も金額もかかります」
WEBサイトの最適化
「WEBサイトは避けて通れない拠点です。チェックポイントは、コンセプトが表現できているか、スマートフォンで見やすいサイトになっているか(PCの画面のままになっていたら最適化する)ユーザーの心理と導線がマッチしているかです」
リスティング広告とは
「検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに関連して表示されるテキスト形式の広告です(例:松本 夏期講習 松本 個別指導)。すぐに広告が表示でき、クリック課金なので無駄なコストがかかりません。価格はキーワードによって異なり、コストをかければ上位に表示されます。デメリットはコストがかかること、検索回数があるワードがないと出しても効果が少ないこと、設定がやや難しいことなどです(代行業者あり)」
SEOとはなにか
「SEOとは、検索エンジンで上位表示されることを目指す一連の取り組みです。メリットは広告費をかけずに行えることと一度上位表示ができたらストックで流入をえやすいこと。デメリットは成果が出るまでに時間がかかること、上位表示できるかどうか確実ではないこと、検索回数が少ないとかけた工数に対してリターンが少ないことなどです」
主なSNSとその特長
「SNSは『運用する』『広告を出す』という2つの使い方があります。運用のメリットはお金がかからない、塾の雰囲気や思いを自由に発信できる、ブランディングにつながることですが、中途半端な運用は逆効果になります。広告のメリットは潜在層にすぐに出会え、ターゲティング精度が高く少額からでも始められることですが、お金がかかりストック資産になりづらいことがデメリットです」
MEOの概要
「MEOとはグーグルで検索した際に表示される地図エリアへの掲載。ローカルSEOとも呼ばれます。指定したワード(例『エリア 塾』)で地図と情報が表示されるのはもちろん、現在の位置情報をオンにした状態で『塾』と検索しただけでも、その位置情報に適したローカルな情報が出る場合もあります。広告費をあまりかけずに、顕在層の集客が見込めるのがメリットですが、中途半端な運用は逆効果になります」
マーケティングにおける5つの心得
「①マーケティングは『良い』商品にレバレッジをかけるための手法です。『良い塾』『良い授業』『良い保護者対応』をないがしろにした広告だけではうまくいきません。②『消費』と『投資』は違う。投資をせずに売り上げは伸びません ③費用対効果を一生徒売り上げ(LTV)/入塾獲得単価(CPO)で見るべし。例:月謝3万円の塾に中2の夏から中3の終わりまで15カ月ほど平均通うならばLTV=45万円、CPO=3万円をかけたなら投資対効果(ROI)は15倍。逆に退塾防止や高校継続によるLTVの増加、体験入塾率増加、紹介の増加等によるCPOの低下によりさらに生性性を高められる可能性があります。 ④マーケティングをしたら仮説検証を繰り返すのがポイント⑤良い先生が良いマーケターとは限りません。生徒数300名程度をめどに専門のマーケターを置くことを推奨。
Comiruには紹介・集客に使える機能が充実しています。問い合わせにつながるところから取り組んでいきましょう」