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    「子どもに関する問題」「一般社団法人の立ち上げ」
    作家 高嶋哲夫

私教育を一つの力に
「子どもに関する問題」「一般社団法人の立ち上げ」
作家 高嶋哲夫

2024-10-01

今回は、現在の「子どもに関する問題」と「一般社団法人の立ち上げ」について述べたい。
僕は子ども時代、岡山県、瀬戸内海に面した町で高校まで育った。山と海に囲まれた小さな町で、学習塾もなく、子どもは学校に行き、遊んでいればよかった。1学級50名ほど。不登校はなかった。いじめはあったらしいが、自殺したり怪我をするようなモノではなかった。ただ僕が知らないだけで、様々な問題があったのかもしれないが。

子どもに関する多くの問題

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「いじめ」「不登校」「家庭内暴力」「ヤングケアラー」「ネット依存」「子どもの貧困」「学習障害」「発達障害」「虐待 身体的虐待、精神的虐待、性的虐待、ネグレクト(放置)」など、現在の子どもに関する問題は多い。子どもの心が突然変わるとも思えないので、それだけ社会がいびつに、複雑になったということか。また、今まで表面に出なかった問題が、科学が進み解明されたのだろう。「学習障害」「発達障害」はそうだろう。こうした問題に対して、国も放っておいたわけではない。
いじめや不登校は文部科学省、ヤングケアラー対策は厚生労働省、子どもの貧困対策は内閣府などと、複数の省庁に分散して取り組んでいた。しかし、縦割り行政の弊害の解消と少子化対策を強化するために、2022年に「こども家庭庁設置法」と「こども基本法」が成立し、2023年4月1日に「こども家庭庁」が内閣府に設置された。「保育 小学校就学前のこどもの健やかな成長のための環境の確保のため、保育所、認定こども園等の整備とともに、教育・保育の質の向上のための取り組みや、保育士等の人材育成・確保を通じて、就学前の全てのこどもの育ちの保障に取り組んでいきます」
「こども家庭庁は、子育てや少子化、児童虐待、いじめなど子どもを取り巻く社会問題に対して本質的な対策を進め解決するために内閣府に設置された組織です」
相変わらず概念先行のよく分からない組織だ。
「いじめ」に関しては、文部科学省は、「いじめ防止対策推進法」に基づき、各学校でのいじめ防止の取り組みを推進している。具体的には、相談窓口を設置し、学校や教育委員会に対していじめに関する指導や支援を行っている。
「いじめの報告件数は増加しているものの、これは対策が進んで問題が顕在化しているとも解釈できます。一方で、深刻なケースでは依然として不十分な対応が指摘されており、引き続き課題が残っています」
「いじめの積極的認知により、早期に対応することで、重大事態に至る前に未然防止することが重要であるが、いじめ防止対策推進法に基づき、取り上げるべきものは適切に取り上げなければならない」
要するに、いじめは増えているのだ。政府、学校の性格上、子どもの心に直接関与できないのかもしれない。しかし、どこか違和感を感じる。

子どもの心を変える『ダーティー・ユー』映画化に望むこと

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前回まで、バラバラな「私教育の一本化」と「いじめ」防止について述べてきた。「いじめ」をなくすには、「人が嫌がることはしない」こと。非常にシンプルな解決策だ。
いじめる側にも様々な理由があるのは確かだ。家庭環境、自身の価値観、たんなる好き嫌いも子どもにとっては重要な理由かもしれない。しかし、物事の善悪は共通なことが多い。「人が嫌がることはやらない」、これも共通な言葉だと思う。自分を他人に置き換えればいいだけ。だが、それが出来ない。今の子どもには想像力が欠如している。幼児教育、家庭、小学校の教育の失敗なのだろう。
「いじめ」は、大人になってからの「セクハラ」「パワハラ」「カスハラ」「マタハラ」「アカハラ」などにも通じる。強い立場にある者が弱い立場にある者に対する行為だ。去年世界的な問題になった、芸能事務所社長の子どもに対する性的虐待も同様のものだろう。人を殴れば「暴行罪」、脅して金銭を要求すれば「恐喝罪」、公然と悪口を言われ、SNSに投稿されれば「名誉棄損」、首を絞める、窓から落としそうになるのは「殺人未遂」が成り立つ。こういう行為は、子どもであっても、許されるモノではない。では、本質的な対策はどうすればいいか。

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皆さんも、「この本を読んでいろいろ考えた」「あの映画を見て涙した」など、感動は人の心を変え、生き方を変え、以後の人生を変える可能性がある。何かのきっかけで大きく自分自身が変わることがあったのではないか。その時には気付かなかったが、のちに考えて非常に大きな影響を与えたものはなかったか。その変化は自分だけではなく、周りやのちの世代の人たちに大きな影響を与えるかもしれない。感動は人の心を変えると信じます。子どもの心を変える可能性があるかもしれない。そのきっかけが、『ダーティー・ユー』の映画を見た、ことであってほしい。
僕の住んでいる兵庫県では、現在、知事のパワハラで揉めている。世間で言われるエリートコースを歩んできた人だ。大声を上げる。机を叩く。人の前で激しく叱責する。自分を相手の立場に置く。自分がされて嫌なことをやっていないか。そういう簡単なことに考えが及ばない。
映画を見る前と後での子どもの心が変わっている。そんな映画にしてほしい。小手先の言葉の定義や兆候をつかむ、事後の第三者委員会がどうのこうのという前に、子どもの心を変えてほしい。「もっと優しく」「もっと強く」そんなに難しくはない気がする。

「一般社団法人 未来を創る新教育推進会」の立ち上げ

現在、以下の目的を中心に活動内容を組み立てている。
●子どもの問題は世界、日本の未来に通じる。希望に満ちた未来社会を作るために。
●教育を通して生きやすい、住みやすい日本を作る。
●ここ数十年で社会は大きく変わっている。新しい教育システムが必要ではないか。
 理念ばかりが広がりすぎて実態が分かりづらいが、さしあたってコレは外部向け。
●まずは、「いじめ」をなくす。そのために、『ダーティー・ユー』の映画化を実現する。
●その映画を見てもらうために、私立学校、学習塾、教育産業など、私教育に働きかける。
●「いじめをなくす」という共通の目的のために、私教育が一つにまとまる。
そうなれば、さらに大きな力となる。夢のようなことかもしれないが、決して夢ではないと思う。一歩ずつ、一歩ずつ。
さてチョットだけ自書の宣伝をさせてください。10月に角川春樹事務所から『家族』が出ます。これは「ヤングケアラー」を扱った小説です。
〈ヤングケアラーと言われている人たちは、小学生で15人に1人の割合でいます。彼らは幼い頃から、そういう家庭で暮らしている。兄弟の中で、年長者が幼い者の世話をする。身体の弱った祖父母の生活を助ける。精神障害を持つ親の世話をする。買い物、料理、掃除、洗濯などの家事をこなしています。もちろん、学校に行きながらです。彼らは心優しい子どもたちです〉『家族』より。
ちなみに、中学生の約17人に1人、高校生の24人に1人がヤングケアラーです。

作家 高嶋哲夫 氏
教育関係の著作「いじめへの反旗」(集英社文庫)「アメリカの学校生活」「カリフォルニアのあかねちゃん」「風をつかまえて」「神童」「塾を学校に」「公立学校がなくなる」など多数。
https://takashimatetsuo.jimdofree.com/


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