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教え合い・学び合いで、 教育はオープンソースの時代へ 代々木ゼミナール 高宮敏郎 副理事長×アルクテラス 株式会社 新井豪一郎 代表取締役社長

2018-01-05

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学校法人高宮学園が運営する代々木ゼミナール教育総合研究所は、教育ITベンチャー・アルクテラス(株)が開発・提供する教育機関向けコラボレーションツール「ClearS(クリア・エス)」を導入することを発表した。そのねらいと今後の展開、さらにこれからの教育の方向性について、代々木ゼミナールの高宮敏郎副理事長とアルクテラス(株)の新井豪一郎代表取締役社長が対談を行った。

授業ノウハウの公開・共有のプラットフォームをつくる

新井豪一郎 氏 慶應義塾大学卒業後、NTT を経て2003年MBA を取得し、米系コンサルティン グファームで戦略コンサルタントに従事。 さらに、株式会社星野リゾートのスキーリゾート事業の責任者として経営に参画。 その後、革新的な教育サービスを通じてすべての学習者の可能性を引き出したい、という思いから2010 年にアルクテラス株式会社を創業する。

新井豪一郎 氏
慶應義塾大学卒業後、NTT を経て2003年MBA を取得し、米系コンサルティングファームで戦略コンサルタントに従事。
さらに、株式会社星野リゾートのスキーリゾート事業の責任者として経営に参画。
その後、革新的な教育サービスを通じてすべての学習者の可能性を引き出したい、という思いから2010 年にアルクテラス株式会社を創業する。

高宮 私は以前から、塾・予備校に足りない部分を補完するツールとして、EdTechに興味を持っていました。何か良いものはないかと探していたときに、アルクテラスさんの「ClearS」に出会ったんです。
新井 一方の私たちは2014年にリリースした、学生向けのノート共有アプリ「Clear」をはじめ、多くのIT×教育サービスを開発してきたのですが、その中で痛感したのが「テクノロジーだけでは全ての人に十分な学習成果を生み出すことは困難」ということでした。教育現場とのコラボレーションが重要だと考えていた矢先に代ゼミさんとの協業が実現しました。
高宮 代々木ゼミナール教育総合研究所(以下、代ゼミ教育総研)では、代ゼミのプロ講師が高校の先生たちに授業法をレクチャーするという教員研修を、10年以上前から毎年、春と秋に開催しています。そこにご参加いただいている先生方同士で情報共有や授業ノウハウの教え合い・学び合いができると、より研修内容の定着を図ることでき、学んだことを現場で活かしていただけると考えていました。実際、参加者の交流の場がほしいという声も挙がっていました。そこで、プラットフォームとして「ClearS」を活かせないかと考えたのです。
新井 これまでプラットフォームがなかっただけで、ニーズはあるんですよね。代ゼミさんと共同で実施した、教員を対象に行なったアンケート調査では、9割以上が「他の先生の授業を見てみたい」と回答し、7割以上が「自分の授業法を公開したい」と回答しています。先生方の多くが、他人のものを見たいし自分のものを見てほしいという欲求を持っているのです。
高宮 学生たちに「Clear」が大ヒットしている背景には、自分のノートを見てほしい、評価してほしいという承認欲求があるように、先生たちにも自分の指導案や板書案、教材などに対して承認欲求があると思うんです。ただ、学校という環境ではそれがなかなか表に出しにくく、チャンスもありませんでした。
新井 そうなんですよね。これまではハードルが高かった授業のノウハウの共有を、もっと気軽に手軽にできるようにしたいという思いで、「Clear S」を開発してきました。
高宮 自分の授業ノウハウを公開して共有することで、アウトプットに対してフィードバックが得られます。
そして、そのフィードバックをもとにさらにブラッシュアップができる。これが、何よりも重要なことだと考えています。
新井 フィードバックにより先生方自身が成長でき、また、教育に貢献しているのだという実感を得ることもできます。学び合いによってより良い指導につながるので、結果的に生徒の学びを支えることにもなります。

オンライン・オフラインのハイブリッド教育を目指す

高宮敏郎 氏 学校法人髙宮学園代々木ゼミナール副理事長、SAPIX YOZEMI GROUP 共同代 表。慶應義塾大学経済学部卒業後、三菱信託銀行(現・三菱UFJ 信託銀行)を経て祖父が設立した代々木ゼミナールに入職。米国ペンシルベニア大学で教育学博士号(大学経営学)を取得。2009 年より現職、スカイプ英会話スクール「ベストティーチャー」ボーディングスクール進学「Triple Alpha」の代表も務める。

高宮敏郎 氏
学校法人髙宮学園代々木ゼミナール副理事長、SAPIX YOZEMI GROUP 共同代
表。慶應義塾大学経済学部卒業後、三菱信託銀行(現・三菱UFJ 信託銀行)を経て祖父が設立した代々木ゼミナールに入職。米国ペンシルベニア大学で教育学博士号(大学経営学)を取得。2009 年より現職、スカイプ英会話スクール「ベストティーチャー」ボーディングスクール進学「Triple Alpha」の代表も務める。

高宮 「ClearS」を今後どう活用していくかは、現場の担当者と協議しながら進めていくつもりです。参加者間でコミュニケーションを取り合うだけでなく、研修参加者に対して継続的な情報提供をしたり、研修の教材を公開したりと、様々なシーンでの活用を考えています。
新井 今回、いろいろと議論した結果、ユーザー登録や投稿は匿名ということになりました。個人が特定されてしまうと上下関係などで遠慮や過度な気遣いが生まれてしまうのを避けるためです。また、カテゴリーは科目別にしていますが、今後は教科・科目横断型や、アクティブ・ラーニングなどのカテゴリーも検討したいですね。
高宮 そうですね。世界的な動きを見ていても、学び方というのは今後どんどん変わっていくと感じています。ポイントになるのが、教え合いや学び合いです。そして、ITを活用すれば教え合いや学び合いがインターネット上で可能になりますから、より自由にかつ低コストで実現できるようになります。これにより地域差や経済格差による教育格差問題の解決の糸口も見えてくると思うのです。もちろん、ITでは解決できない部分もあります。特に、学習へのモチベーションの部分には、生徒と先生の対面のコミュニケーションが欠かせません。
新井 従来型のオフライン教育の良いところとオンライン教育の良いところをミックスすることが大事ですよね。
高宮 まさに、ハイブリッドですね。2015年頃から私はこのハイブリッド教育を思い描いてきたのですが、それが少しずつかたちになってきました。そして、ITを取り入れることにより、結果としてデータが集まります。例えば、教員にとってどの分野、どういうシチュエーションが教えづらいかなど、蓄積したビッグデータから見えてくることもあるでしょう。そこからまた新たな活路が見出せるのではないか、そんなことも考えています。
新井 「Clear S」については、塾や予備校、さらに学校からも教師同士、シエと同士の学び合いのために取り入れたいという声をいただいています。代ゼミ教育総研さんの事例が良きものになるよう、さらなるサービス向上に努めていきたいと思います。

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Clear S(クリア・エス)
国内外に160 万人以上のユーザーがいる学習ノート共有アプリ「Clear」を進化させ、教育機関向けに開発した学び
合いツール。教員が自身の授業ノウハウ(指導案、板書案、教材など)や指導経験を公開・共有することで、教育
現場が抱える課題解決を促し、指導力を高めるための教師の学び合いを実現する。パソコンやタブレットなど様々な
デバイスで利用でき、生徒同士の学び合いに活用することもできる。
URL:https://ClearS.school
contact@arcterus.com


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